娯楽の三段階理論(後編)

 さて、一夜明けて
 続きなんですが…舞台。



 生ですから、
 当然劇場は一ヵ所。



 マチネ・ソワレで
 1日2回。



 観に行くには、
 時間や場所の制約が
 かなり出てきます。



 又、チケット代も



 映画と比べれば
 割高感は否めません。



 お客様への負担が
 一番高い娯楽と言えます。


 
 しかし、
 生の演技の迫力であったり



 好きな役者を間近で見られる、



 というメリットがあります。



 例えば、



 東京の劇場で
 とあるイケメン俳優が
 舞台をやるとします。



 地方から
 高速バスや新幹線を利用し、
 上京。



 プレゼントを携え、
 連日出待ち入り待ち。



 そして、全公演をご覧に
 なって帰られる…



 という熱烈なファンの方々も
 いらっしゃいます。



 端から見れば、
 すごい出費(負担)ですが、


 
 ご本人が、


 1つのイベントとして
 満喫されています。
 


 ですから、娯楽として
 最高にアリなんです。



 我々役者にとっても
 ありがたいですし。



 さて…私です。



 「付き合い芝居は嫌いだ。」

 
 「舞台を観に行くのが
 あまり好きじゃない。」



 と広言しているにも
 関わらず、



 相変わらず
 舞台のお知らせが
 (とりあえず、笑)来ます。



 役者なので、
 それは仕方ないのですが…



 しつっこく、何度も
 営業メールをしてくる人が
 います。



「素晴らしい作品に
 仕上がりました!
 是非観て欲しいです!!」



 あ、あ、うん。
 それは良かった。


 
 でも、役者じゃなくて
 一般の方に宣伝すれば?



 「もちろんしているよ!
 いい作品だから、
 

 もっとたくさんの人に
 観て欲しいから!」



 あ〜なるほど。



 でも、私からすれば



 今、アナタを観に行くことが
 私にとっての娯楽かどうか?



 そして、
 しつこいメールで



 ヨイコラショと
 観に行くことが、



 私にとって
 娯楽と言えるのか?



 そこの方が大事なのね。
 ご理解頂けるかな?



 その人の気分や都合で、
 楽しんで頂くのが娯楽です。



 例えば、
 その役者さんが
 いい役者さんで、



 その舞台が
 いい作品だとしても



 私が観に行きたいか
 どうかとは、
 話が別ってことなんです。



 シビアです。



 私が舞台をやらなくなった
 一番の理由が、



 お客様を呼べなくなった
 からなんです。



 自分が舞台をやりたいからと



 周りの役者に
 しつこくメールしたり、



 会ったこともない、
 友だちの友だちをかき集めれば



 もしかしたら舞台には
 立てるでしょう。



 でも…
 それのどこが娯楽だ?!と
 思い始めたんです。
 


 役者はキャリアの浅い時期、
 舞台で経験を積ませて
 頂きます。



 私も小劇場で
 たくさん経験を積ませて
 頂きました。



 たくさんのお友だちや
 役者仲間に



 お客様として来てもらい、



 舞台に立たせてもらいました。
 (ありがとう。)

 

 でもそこには
 キャリアのない時期に、



 一番お客様に負担を課す
 娯楽を提供する…という



 パラドックス(逆説)を
 抱えていたんですね。



 ですから、



 いつまでも
 そうする訳には
 まいりません。



 私は娯楽の
 第1、2段階である
 テレビや映画で



 まずは
 “負担の少ない状態”で
 皆さんに楽しんで頂きたい!



 もうね、


 楽ぅ〜に 
 楽ぅ〜に そう♪
 

 ヒーヒーフー
 ヒーヒーフー


 そう、イキまないでぇ。


 ってくらい(笑)



 私という存在に
 興味を持って頂いて、
 


 本人が見てみたい、
 会ってみたい、
 という方が増えて



 お客様をかき集めなくて
 済むとき、



 やっと3段階目に
 行けるんだと思います。



 長々と書きましたが
 以上、
 娯楽の三段階の理論でした。




 追伸…
 
 これを読んだ役者さん



 ご理解頂けましたね?



 興味があれば、
 私にとっての娯楽ならば



 むしろ
 こちらから連絡します。



 メールをしないのは、
 興味がないか
 観に行かないからです。



 何度も営業メールを
 されると



 ぜってぇ行きたく
 なくなります。



 あくまでも
 娯楽であることを
 踏まえて、



 ご連絡下さいませ。