…サトシ

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ある少女がおった。



少女は恋をしていた。



相手はクラスメイトの
サトシくん。



サトシくんは
ハンサムで、足が長く


勉強も出来て
運動神経もバツグン。



おまけに言うなら
おウチはお金持ち。



クラスの人気者じゃった。



クラスの中でも
目立たない存在だった
少女は



駆け寄って話し掛けたかった…


でも出来なかった…
無邪気なフリして


by南野陽子じゃった。



少女は来る日も来る日も
電信柱に隠れ



サトシくんを見ていた。



そして
『サトシくん…サトシくん…サトシくん。』



少女は胸の中で何度も
名前を叫んだ。



ただ、叫ぶことしか
出来なかった。



実ることのなかった、
その少女の想いは
いつしか電信柱に乗り移り


カタカナで、サトシ



時にはひらがなで、
さとし



たくさんのサトシが
浮かび上がるようになったんじゃ。



いつしかこの電信柱は
“タワー・オブ・サトシ”と呼ばれ、



少女たちの恋愛の聖地に…



いや、なってないなってない!



朝、
落書きしてある電信柱を見まして、無理矢理膨らませました。



小学生の落書きですかね?


消しときなさいよ。