ブラックスワン感想

  • 戸田彬弘 公式ブログ/ブラックスワン感想 画像1
さてさて、深夜になりました。


色々してたらね。

少しだけ感想書いて寝ようかと思います。


ブラックスワン

ナタリーポートマンがアカデミー賞主演女優賞を受賞した話題作です。


受賞通り、演技は物凄く素晴らしかったです。
稀に見る最高の芝居だったように思います。


この映画、バレエの古典作品である「白鳥の湖」の白鳥と黒鳥の両役を演じきらなければならないヒロインをナタリーが選ばれるという話なのですが、元々美しく堅実で聡明な印象の強いナタリーは白鳥は最高の演技ができても、黒鳥を演じるには官能さや妖艶さが足りず、苦戦をしいられます。

黒鳥とは白鳥と真逆の性質を持っているので、ナタリーにとっては自分の中にある反対の負の心と向き合っていく事を強いられていきます。



ネタバレしたら勿体無いので詳しくは書きませんが、周囲の人達からの影響や、新たなスターとしてキャスティングされた重圧もあり、ナタリーは徐々に黒鳥(負の心)に精神的侵食をなされていきます。

その侵食されていく精神的な状態が、映像として全て表現されています。これが珍しい。

幻覚、幻聴が多々現れます。

現実と幻覚の交錯の中で翻弄されながら、やがてナタリーは敵は自分なのだと気づき、自分自身と向き合い成長を遂げていきます。


ラストの舞台は凄まじいナタリーの自分自身との葛藤でした。

舞台上と舞台裏。それですら現実と虚構であるのに、舞台裏でも舞台上でも、白鳥(本来のナタリー)と黒鳥(幻覚のナタリー)が葛藤しまくるのです。

素晴らしく美しい舞台が繰り広げられているのですが、もう見ていてナタリーと同じような気持ちになります。

自分は誰なのか、何をしているのか・・。とりあえず狂ったように目の前を全力で演じていく姿にはもう圧倒されすぎてただただスクリーンを見つめるだけでした。


カメラワークの素晴らしさ。
ナタリーの演技の凄さ。

もさることながら、

監督の演出力。
脚本の上手さ。

も目を引く映画でした。


脚本は上記に書いたみたいに、主人公の幻覚と現実が交錯していく精神的な物語というよくある構成なのですが、見ていてどれが幻覚で、どれが現実かわからなくなるんです。
その緻密さ凄い技だと感じました。

そして、何よりダーレンアロノフスキー監督の腕。

この本は観客が客観的に幻覚と現実を見詰めてしまう余裕を与えやすい構成なのですが(そういう映画を何本も見た。)一切観客に余裕を与えさせないレベルでずんずんナタリーと同じ混乱状況に引きずり込んでいきます。
見ていて、良い意味で「わからない。」という状態になるのです。
これは相当な演出力が無いとできない手腕であると思います。
なぜなら、今の観客は映像作品を見慣れているのでちょっとの事では引き込まれずに引いて物事を判断する力を得てしまっているからです。
ナタリーの演技をあそこまで引き出した力もですが、監督のシーンの魅せ方も観客を映画に引きずりこむ大きな要素になっていました。


凄い。凄い。


劇中に出てくる台詞。

ナタリーの母が娘の状態を見て、

「役につぶされる。」

といいます。


そうなんですよね。


役者って役と戦うことが重要なんです。


他人ですから。

映画の中で、役は大きな葛藤と戦っています。例外はありますが。

役者はその役の大きな生命力や運命力と向き合い戦い、自分の物にしなくちゃなりません。

それは辛いことだと思います。

他人の人生を自分の人生に埋め込むわけですから、そりゃ本来日常にも支障が出てくるに決まってます。


この映画は心理スリラーでもありますが、役者の役との向き合う過程が描かれているようにも思いました。


とにかく、見て面白いし深い作品になってます。


バレエの美しさ、音楽の美しさ、これは映画館で見るべき映画になってますよ。


見所は満載です。


是非ごらんください。


ちなみに同じ予算を用意されても日本の監督じゃ誰もこのレベルは撮れないだろうと思わされました。
ショックですが、ドキドキワクワクさせられました。

久しぶりに傑作中の傑作に出会った気分でした。

 
  • コメント(全12件)
  • ベル‥ 
    5/13 04:50

    極限迄追い込まれた時、精神及び肉体に変化をきたし、混乱、混沌に陥いる凄まじい迄の生きざま‥

    そんな心理的要素が強い映画で、映像もそれこそ幻想的綺麗さなんですね

  • §ユウ§ 
    5/13 05:39

    是非観たいですね

    ナタリー・ポートマンの
    演技と
    カメラワークが楽しみです


  • さよちん 
    5/13 06:17

    一見マニアックな内容なのに、万人分かりやすく、万人を引きずり込む作品でした。

    『もぅ一度観たい』という不思議な衝動に駆られました。

  • メロンQ☆ グリまったりします 
    5/13 06:39

    すごすぎるね
    ラストのダンスが本当に圧
    と聴いてるけど全体的にも見応え十分だ
    益々
    たくなったょ
    対観よッと
    疲れサ

  • かずま 
    5/13 07:28



    絶対観に行きます

  • ミッチー 
    5/13 23:17

    私も何年ぶりかに、映画館に行きたいと思っていましたが、もっと行きたくなりました

  • 戸田彬弘 
    5/13 23:50

    LUCAさ
    端的にかいてくださってありがとうございます
    そういうことなんです☆
  • 戸田彬弘 
    5/13 23:50

    ユウさ
    ナタリーの演技は本当に凄かったですよ
  • 戸田彬弘 
    5/13 23:50

    さよさ
    もう一度みたいって思いますよね確かに。その力が凄いですよね。
  • 戸田彬弘 
    5/13 23:51

    メロンさ
    ラストほんまに圧巻ですよね・・
    見てて唖然としましたよ・・。
  • 戸田彬弘 
    5/13 23:51

    かずまさん
    見てくださいね☆素晴らしいですよ。
  • 戸田彬弘 
    5/13 23:51

    ミッチーさ
    映画館は凄いいいですよ!是非足を運んでください。
  • GREEにログイン(新規登録)するとコメントを書くことができます。
    ログイン(新規登録)