演技レベルチェックの考察

ただいまです。


焼肉たくさん食べてきました。

ずるくてごめんね。


さて、今日は講師をしているプロダクションの所属タレントさんの演技レベルチェックをしてきたのですが、その考察やら演技についてやら思ったことを書かせてもらいたいなと思います。

かなり長くなるかも・・。

ですので、最後まで読む方は覚悟しなされよってね☆


行ったテキストは二つ。

長台詞

二人芝居


つまり即興じゃなく、ワークショップでもなく、テキストを使ったもののみでした。

まず、全体への印象。


60名以上の方が受けたのですが、8割以上の人が芝居をする本質を知らないということ。

演技を「型」であると思ってる。
演技は「正解」があると思ってる。
演技は「台詞」を上手く話すことだと思ってる。
演技は「嘘をつくこと」だと思ってる。
演技は「何か」をすることだと思ってる。

といった陥りやすい勘違いをしている人が大半でした。

上記の5つは全て下手な役者に育ってしまう要因でございます。


演技は「型」ではない。
演技に「正解」はない。ただし「間違い」はある。
演技は「台詞」を上手く言うのではない。「コミュニケーション」である。
演技は「嘘」ではない。「嘘を本当」にすることである。
演技は「何か」をするのではなく、「何か」をさせられるものである。


これだけが大切なわけじゃないけど、今日気になった部分だけを書き出しました。


声が聞こえないとか、顔が見えないとかいう他の先生の指摘がありましたが、それは当然といえば当然のことで、別にこれといって個人的にはこの場で、重要視する必要はないと思ってます。もっと大事なことがあるから。

それに、そんなこと誰だって教えてくれることであるから。それくらいはわかるでしょう?


演出と演技指導の違いにずっと悩んでいるところはあるが、演技指導とは、「種」を与えてあげる行為であり、個人個人の足りない部分を促してあげる行為であると思う
演技する本質を得るためにはどういう積み重ねが必要かを理解してもらい、実感してもらい、実行してもらうこと。

でしかない。

その「種」が開花するのは明日か1年後か、10年後か・・。もしかしたら一生開かないかもしれない。
でも、それは個人の問題であるし、すべての種が開く人など存在しないのです。


俳優は自分の中で判断基準を持たないと、こういった「種」を開花させることはできないし、現場で演出家に振り回される結果に終わる。
そんな俳優が待つ未来は想像したらわかりますよね?

基準がわからない。
先生の言うことは疑わず信じてしまう。


という恐怖をまずは俳優は肌で感じなければいけない。

それがクリアできて初めて、演技の本質の言葉が自分の身に入ってくるのだと思う。


と、またまたややこしい話をしている場合じゃないので、具体的な話を少しだけ。


今回のような、テキストが用意された場合は、まず俳優がしなくちゃいけないことは「読解」である。

「読解」とは何なのか。それは、観客や読者と同じように読むのではなく、役者としての「読み方」が存在する。

それは、書かれている描写から「人物」の内面(感情や価値観)を探ってあげること。そして、状況や相手役への印象を具体的に想像してあげることである。

例えば、今日はほとんどの人が「泣き、悲しみ」を感じる台詞を、ただの「泣き芝居」に埋没してしまっていた。それも感情が芽生えずに、感情を説明しているに過ぎない芝居になっていた・・。この問題の対処はまた後で書こうと思う・・。

おそらく、人は「泣きそうになったとき、涙が流れてしまわないように心の中で葛藤が生れる」ものである。


その葛藤が、感情を積止めしていた壁を潰した時、悲しみとともに、言葉や、涙が出てくるものなのです。

そこまでいけて初めて、その人物の抱える悲しみを観客は感じ取れるのである。


そういう感情が生れる心理的流れや、行動や台詞が生まれる「動機」をすっとばして演技をすると、全てが「嘘」になり、それは真実として成立しないから「間違い」になり、「何か」をさせられているのではなく、「何か」を無理やりしているということになるのです。



テキストから読み取れる「状況や環境、人物の歴史、感情の準備」を作れていないで芝居に望んだ場合、その俳優は、中身が「空っぽ」のままで芝居をしようとしている。ということになる。

「空っぽ」であるということは、相手役からも、シナリオからも、台詞からも、何も影響を受けない。ということである。
よって、俳優の「感情」は変化することもなく、「動機」も生まれず、むろん「葛藤」することもできず、つらつらとテキストに書かれた運命のレールを「人形」のように歩いてしまうのです。


それが「演技」だと思っているとしたら、スタート位置から間違えていると思ったほうが良いのです。


上記の事の裏を返せば、先ほど後で書くといったところの答えになっているのに気づくと思います。


「感情が芽生える」ためには、その「状況、環境、人物の歴史、感情の準備」を具体的に俳優の内面に作りあげることが必要なのである。
そうすると、感情は自ずと生まれ、演技中のやりとりの中、俳優の心に何らかの影響がおき、状態が変化していくのです。


これは、一人芝居であろうと、相手役がいようと、台詞があろうと無かろうと関係なく、全てにおいて同じであると思って欲しい。


演技とはコミュニケーションである。と書いたけど、相手は「人」だけでなく、「自分の内面」「環境(冬の寒さや、海の匂いなど五感を刺激する全てのもの)」ともコミュニケーションを取らなければいけないのである。つまり、全てはリアクションの繰り返しであり、アクションする必要はないという事になる。

何かから影響を受けて、動機がうまれ、行動がうまれるのが人の心理の流れなのである。(無意識というのも同じである。)



ということで、大まかにいうと俳優の仕事とは「嘘を本当にする」ということに限るわけです。


もっと上を目指すなら、更にその「真実」をどう「表現」するか・・という所にまで至るわけだし、演じる人物のキャラクターの価値観を身体に「落とし込む」という作業が必要になってくるわけですが・・。



全てにおいて必要な要素は「イメージ=想像力」になるわけです。

「想像」するためには「集中」が必要になり、「集中」するためには「リラックス」が必要になる。




他にも「身体」について意識がなさすぎる人が多かったのが気になったけど、それは今回は書かないでおきます。


上記の難しいへたくそな文章の中で、もし今日レッスンを受けた人がこれを読んで、自分がどこでつまづいているのかを発見できれば嬉しいなと思います。
そして、それを改善する道筋が少しでも見えればと思うのです。


俳優は日常が俳優修行。
なんて有名な言葉があるのと同じで、常に自分の中で何が起きているかに意識と感性を向けなきゃいけないのです。もちろん、他人にも。過去にも。


宝の宝庫ですよ。ヒントは死ぬほど転がっています。



とても長くなってごめんなさい。


まとめるためには一冊の本が必要になりそうなので、今日はこのあたりでおいておきます。

断片的な内容ですみません。


また、個人的に気になれば聞いてください。


そして、これは現在の僕の演技論であって、日々それも変化していってます。27歳という若さだからではなく、自分の中で変化がなければ、成長はないのですから。

 
  • コメント(全22件)
  • 中村円香 
    2/7 02:37

    勝手にではあります
    画面メモに保存させて頂きましたm(__)m
    これから何度も読ませて下さいm(__)m

    自分への教訓にしますm(__)m
  • 戸田彬弘 
    2/7 02:50

    中村さ
    さっそくありがとう
    画面メモ・・。そんな大したあれもないですが、ありがとうです!
    ここにも書いてるけど、僕のことも、ここの言葉も疑うことを忘れずに!疑っても納得してしまえば、それはあなたの基準になっていくとオモイマス!
    間違った道には行かないようにね☆大丈夫やと思うけど・・
  • 休♪ゆり★ゆう☆彡♀ 
    2/7 02:59

    演技って難しいね


    自分とは違う人の心って…実生活でも読めなかったりするし

    人って難しい

    最近、それを痛感したよ。
  • 早瀬光 
    2/7 03:31


    昨日は演技測定をしていただいてありがとうございました!

    今さっき「包帯クラブ」見終えまして、自分がいかに中途半端な演技をしてたかと思うと情けないです。

    とりあえず今後はリラックスをもっとしていきたいです。

    今後も色々とご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします!!


  • さくら 
    2/7 04:18

    確かにすごく演技力のある俳優がヘタな脚本や演出されてるドラマでてると際立って空回りしてるようにみえる


    演技がリアクションならアクションするものの根幹がしっかりしていないと嘘が本当にみえなくなるからアニメやSF映画の脚本や演出ってものすごい膨大な設定資料と格闘してるんでしょうね。。。
  • メロンQ☆ グリまったりします 
    2/7 04:19

    コンバハ
    っぱり俳優いや演技することは鋭い洞察力や観察力またその本〓台本からあらゆるモノをコレでも
    って位まで掘りおこし自分の身体を使って自然に演技しなぃとダメな作業何だと改めて実感したょ
    依しやすい俳優はだから上手なんだネ
    変な作業だけどいろんな人になれる仕事と思えて楽しんで出来らE
    もネ

  • ころ☆ころ★コロン 
    2/7 06:05


    なんか。。。難しく
    あまり分かりません

    日常の人間観察も重要ですよねf^_^;


  • §ユウ§ 
    2/7 07:48

    おはようございます

    演技も難しい
    演技指導はもっと難しいでしょうね…

    生徒の皆さん
    たくさん頑張ってほしいですね



  • はっさく 
    2/7 08:57


    おはようです(^^)

    難しいですね
    役者の卵さん達には、これからいろんな経験をして成
    していって欲しいですね。
    私も年と共に考え方が変わっていって、
    物事を深い所まで見れるようになりたいです。
  • 桃代 
    2/7 10:31

    昨日はお疲れ様でし

    私は受けることができませ
    でしたが(´;ω;`)
    この文章はすごく勉強にな
    のでブックマークさせてもらいます


  • 戸田彬弘 
    2/7 19:33

    luneさ
    難しいですよね・・。だから魅力あるんですよね。人って無限大ですよ。
  • 戸田彬弘 
    2/7 19:35

    早瀬く
    昨日はありがとう。
    包帯クラブはそんなに良く出来た映画ではないけど、長台詞がわかりやすくあったので使わせてもらいました。
    早瀬君はやる気が演技に影響出てると思うよ。普段のモチベーションは良いのだけど、演技はリラックスしてするものだから、気負いや力が入ると返って悪くなる。
    焦る気持ちはわかるけど、芝居はそれじゃ余計に駄目になる
    まずはそこを見たら良くなると思いますよ。
  • 戸田彬弘 
    2/7 19:36

    さくらさん
    その俳優さんは上手くないですよ。空回りしてるじてんで下手な俳優さんです。演出家の問題もあるけど、うまい俳優は空気を作れますし、自分で空回りなどしません
    それこそ、何かをするのが演技だと思ってる役者が陥りやすい結果だと思います
  • 戸田彬弘 
    2/7 19:38

    メロンさん
    憑依なんて言葉を使ってる俳優はろくな俳優じゃないですよ。人より物事を多く感じ取ってしまう人がうまいだけで、憑依するという役者は一人芝居や自分に酔った芝居をしている人です。そういう役者とは回りは演じたくないと思っているものですよ。
    世の中には演技を勘違いしやすい、勝手な印象が多すぎるのが原因で、こうして俳優の卵たちも間違った道を歩いていてしまうのですよね。
  • 戸田彬弘 
    2/7 19:39

    ころころさん
    そうですよね
    それに、それはどんあ職業でも一緒ですよね!
  • 戸田彬弘 
    2/7 19:39

    ユウさ
    演技指導より演技するほうが難しいと思ってますよ!口で言うのは簡単なものです。
    それを導くのも・・。実際に演じるのは尋常じゃないものですよ。
  • 戸田彬弘 
    2/7 19:40

    うえのぽさん
    そうですよね・・。人の考え方は経験と年齢で大きく変わっていきます。だから面白いし、生きていたいって思うものですよね。知らないことがたくさんありますからね・・
  • 戸田彬弘 
    2/7 19:42

    桃代さ
    コメントありがとう!忙しかったのかな?仕方ないけど、他の人たちより一歩出遅れた焦りをもたないと駄目ですよ。
    ここに書かれてることも、受けた人と受けてない人とでは、やっぱり体に落ちる率が違うと思います
    実感と体験がないと人はなかなか本当の意味で理解できないものですから。今度からもっと大切なことだと思ってくださいね。仕事なら仕方ないですが・・。
  • 長瀬あすか 
    2/7 22:39

    お疲れ様ですm(_ _)m
    記事を読んで自分の中の
    演技に対する固定観念?
    を変えられそうな
    気がします( `ω′)


     正解は、ないけど
     間違いはあ

    何だか深すぎ
    あすかにはまだまだ
    理解できそうにないな…
    日常をもう少
    見つめ直してみます

    あすかもこの記事
    ブックマークしとこう…笑))
    あ…あすかもこう見えて
    人見知りなんです

  • さくら 
    2/7 23:48

    ちょっと言葉が足りなかったですね。。

    日本の有名な俳優のエピソードで映画はシーンごとバラバラに撮影するので、映画全体のバランスを考えて演技をすると聞いたことがあります。

    私が空回りしてると言ったのは、全体の脚本が出来上がる前にその日その日で撮影するスタイルのドラマで

    役者さんは、その役が何を思い何をしようとしているかもわからないまま演技をしてるので

    いつも、同じように喜怒哀楽を表現していて空回りしていると思ったのです。


  • 戸田彬弘 
    2/8 23:25

    長瀬あすかさ
    コメントありがとうです☆
    固定観念って常に壊そうとする意識も必要だったりするから難しいですよね。信じたり、疑ったり、壊したり、構築したり・・
    ややこしいのが大変ですが・・。言葉が何か引っかかるのが大切で、それを知りたいと思ったり、興味を持つのが第一歩だと思ってます。長瀬さんの長所を伸ばしていってくださいね。
  • 森絹代 
    2/8 23:46

    先日はお世話になりありがとうございました。
    戸田先生とは今回がほぼ初対面でしたが(←夕暮れの上映の際に映画館で少し挨拶はさせていただいたのですが…)、すごく有意義な時間を過ごす事が出来ました。
    直接お話することはできませんでしたが、このブログを読ませていただき、今の自分にとって欠けている事、これからの自分が学んでいくべき事…などたくさんのことを考えることができました
    きっとその時その時の自分の状況でこの文章の解釈は変わっていくのではないかと思います。このメッセージを胸に頑張っていきたいと思います。

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