語られざりし物語

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大千穐楽に居合わせてくれた皆様、来られなかったけど想いを飛ばしてくれていた皆様、ありがとうございました。
最後の舞台挨拶では、うまく自分の想いを表現出来ず、支離滅裂な内容になってしまったと、反省しております。結局、ありがとうの気持ちを伝えたかったのですが・・・・・・

僕は、人間として、未熟どころか欠陥品です。それ故、自分の中に在ってしまうのであろう得体の知れないものの出口が欲しくて役者になり、色んな人の人生を舞台上で生きることによって自分を探していたように思います。しかし、エリックという役に出逢い、違和感とも恍惚感ともいえるものに包まれました。演じている感覚が無かったのです。勿論、舞台上でのことですから「演じて」いるわけですが、なんとも表現し難い、妙な感覚で舞台に立っておりました。
僕はエリックのような天才でもなければ、容姿もかろうじて人からびっくりされるような顔ではありません。でも、彼の傷、屈折の仕方、なぜ生きるのか・・・他人事とは思えず、恐ろしい程のシンパシーを感じてしまったのです。
もし、この芝居の上演がもっと早くに実現し、僕がエリックにキャスティングされていたら、きっと僕は、エリックに壊されていたと思います。いろんなタイミングが合ってくれたことに奇跡を感じ、感謝せずにはいられません。

最後に――――エリックを創り上げたのは、実は僕ではなく、彼を取り巻く登場人物たちです。僕をエリックとして舞台に存在させてくれたみんなに、最大限の感謝と、キスを贈りたいと思います。

林勇輔