土の塔<空へ>1

  • 篠原勝之[KUMA] 公式ブログ/土の塔<空へ>1 画像1
  • 篠原勝之[KUMA] 公式ブログ/土の塔<空へ>1 画像2
  • 篠原勝之[KUMA] 公式ブログ/土の塔<空へ>1 画像3
サハラ砂漠の砂の海。ラクダ200〜500頭のキャラバン隊が
貴重な水を補給するテネレのオアシス。
砂嵐に巻き込まれたキャニオン・トラックが、
井戸の目印になっていた奇蹟のアカシアに激突してへし折った。
水を求めるキャラバン隊は砂嵐でオアシスの井戸を見失い、
遭難する者さえ増えてしまった。

日本から持ち込んだ硝子と、砂漠の入口の町アガデスで調達した鉄骨をトラックに積み込み、 オアシスに 砂漠の灯台を建てに向かった。
その途中、赤土の集落を通り掛った。

シンプルな家々も礼拝堂もヒトの掌と赤い土で出来ていた。
太陽が砂の地平に堕ちる寸前に、土壁にビッシリと張り付いている
幾万幾億もの掌の跡が、一斉に始原のオレンジ色に輝きだしたのだ。
町全体が目も眩むほど美しかった。

あれから12年、アフリカで見た土のメモリーは奈良の古墳群で
ワザ持ちのジジイ達の掌で蘇った。