1歳馬1頭9億円のお買い物!後編

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さて、いよいよフサロー君はJALのロス行きに乗り込む。直前、ラウンジから電話をかけてきた。


「今から日航でロス経由で出るわ。ロスからはPJ(いわゆるプライベートジェットね)使ってKYに入るから」


「セリはどうします?」


「機内から指示出すわ。だいたいいなんぼくらいの目安や?」


「聞いた感じだと600万ドルくらいですかね(約6億6千万円)」


そうして彼は空中の人となった。


少しでも安く買うために作戦を立てよう。何度もフサロー君代理で高額馬を買ってすっかり面が割れている私が競ると、また「絶対にフサイチは降りない」と思われてバンバン上がっちゃう。ってことでセリ会場にはモリリン(森調教師)に行ってもらうことにして、私はセリ場内のカフェでコーヒーを飲んで電話で連絡を取ることとなった。


いよいよその馬の番がやってきた。目玉馬だけあって場内がどよめく。私はカフェで何食わぬ顔でコーヒー持って座り、一つの携帯は機内のフサロー君から、もう一つの携帯はセリ会場のモリリンとつないで出番を待つ。


金額はあっと言う間に350万ドルを超えた。そのあたりまではまだ大勢がセリ合っていた。私はまだまだ沈黙。


金額が450万ドルを超えたころ、ついに数人を残して全員が降りた。残ったのは世界最大の競馬商社、アイルランドのクールモア軍団の総帥、ジョン・マグナー氏、そして見慣れた大馬主チームがチラホラ。さあここらでいよいよこっちもスタートする番だ。

「会長、500万(5億5千万円)ドルから入りますよ!」


こちらが500万ドルのコールをする。すかさずどこかから550万ドルのコール。一度に50万ドルずつ上がる、ってことは当時で考えたら1声ごとに5,500万円ってこと、神経が麻痺してるね。


「会長。600万ドル(6億6千万円)いきますか?」


「あほ、何を迷っとるんじゃ!さっさと行かんかバカヤロウ!」と受話器の向こうからフサロー君の怒鳴り声。


すぐにモリリンに連絡、600万ドルのコール。ここでクールモア軍団以外のバイヤーが戦線離脱したようだ。さあ、どう来る?


「650万ドル(約7億円)!」クールモア軍団から即効で返される。


えっ?まじかよ(汗)


「あの〜会長、650万ドルきましたけど・・・」


「何度言うたらわかるんじゃ!行くっちゅうたら行くんや!絶対に落とせ〜!」


鼓膜が敗れんばかりの絶叫。


もう私しゃどうなっても知らんぞ。


一方の電話の先のモリリンは予想外の展開にもう笑うしかないって感じ。そして当然セリ会場は大騒ぎだ。


はいはい、わかりました。行けって言うんだからとことんまで行ってやろうじゃないか。


「モリリン、700万ドル(7億7千万円)あげて!」


少しクールモア軍団の動きがにぶくなった。チャンス、一気に攻めきれるかも!


すると「730万ドル!」とクールモア軍団。


電話の先から「ええ〜い、800万ドル言うたらんか〜っ!」とフサロー君。


ここで勝負はついた。800万ドルで我がフサイチ軍団が見事競り落とした。


ってさ、800万ドルだよ?9億円だよ。1歳馬1頭にいくらなんでもやりすぎじゃない?と今更ながらに思いカフェで頭を抱える私。


会場では「いったい誰が買ったんだ!」で大騒ぎ。あっと言う間にバレちゃったけどね。


「無事落札できました!」と機内のフサロー君に電話。これで終わったかと思った。すると「もうエエヤツはおらんのか?」・・・・・うそ、まだ買う気??


結果、もう1頭、ストームキャット産駒を約4億円で購入、この日だけで13億円近いお買い物をしてしまった。


つかれた、マジでつかれた。もうしばらくセリはこりごり、と思った私の前に、颯爽とPJから降りるフサロー君が一言、「明日のセリもやったるで〜!」


もうええっちゅうんねん!
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