週末の読書の時間。

  • 鬼塚忠 公式ブログ/週末の読書の時間。 画像1
好きな部屋で、好きな音楽を聴きながら読書をする。
 かけた音楽は、
岩代太郎「海峡を渡るバイオリン」
佐藤直紀「パンドラ」
「海峡・・・」のバイオリン演奏はFBのお友達でもある相良おり絵さん。

...  読んだ本は森鷗外「舞姫」。ドイツ三部作のひとつ。読みながら思ったのが、これはどこまでが事実でどこからが虚実だということ。一人称の文体で、さも自分ごとのように書いている点と、ドイツ駐在の日本人が森鴎外と同じ境遇だからそう思ったのです。読み進めていると、だんだんとフィクション性が強いことが分かってきます。その後、サイトを見ると、実際にドイツ人女性が日本まで森鷗外を追ってきて一カ月滞在したという事実が分かり、作り話ではなく、事実を隠すために、虚を混ぜたと思わせる作品のような気もした。しかしどちらでも作品に影響を及ぼすものではない。

 内容は、主人公は、赴任先のドイツで恋に落ちた女性がいるものの、帰国命令を受けて、自分の将来を取るか、女性を取るかと苦悩するというもの。燃え上がるドイツ女性との恋愛を捨てられるだろうかという選択が出来るかどうか、今考える小説の設定としてはありふれているだろうけど、今の時代にもじゅうぶん胸キュンな話。

 胸キュンな理由には登場人物の女性の設定にもある。
 当時は誰もが体験していなかった、金髪女性との恋愛。今でこそ欧米人と恋愛は普通にある話だが、当時はありえないくらいの話だったのでしょう。世の男性はこれを想像するだけで高揚するかも。そして、日本ではほぼ犯罪のような、少女との恋愛。さらに踊り子との恋愛。当時日本では踊り子とかいなかったのではないか。

 古典は基本、優れたエンタテインメントなのだ。それが100年ほど生き延びてきたのだから、必ず強い普遍的なテーマがあると分からせる作品だった。
いつになっても胸キュンな話はいい。