スカウト

  • 沖津賢一郎 公式ブログ/スカウト 画像1
デビューのきっかけにまつわるエピソードについて
書いてみようとつぶやいた(?)記憶があるので、

今日はそのことに関してお話ししようと思います。

私の場合は俳優であると同時に、

映像作家として、ディレクターとして、監督として演出家として、
作品の規模によってはカメラマンとしても編集者としても仕事をしているため、
デビューといっても、話が複雑になってしまうんですね。


私の経歴については、

http://kenichiro-okitsu.com/profil...

などをご覧いただければある程度おわかりいただけると思います。


今日は、俳優としてのデビューの話を書こうと思います。

初め私は劇団員で、舞台俳優でした。

年に1〜3本ぐらいの公演で、稽古稽古の毎日でしたが、
劇団というのはたいてい公演が終わってしまえば
次の公演まで一時解散状態(?)になるんですね。


そんなある日、私は仕事とは関係のない用事があって、
当時住んでいた練馬から電車を乗り継ぎ、
渋谷を経由して自由が丘へ向かっておりました。

途中、渋谷駅近くの喫煙コーナーで、煙草を嗜んでおりましたところ、

「ちょっとすいません、TVや映画に出る仕事に興味はありませんか?」と
声をかけられました。

私は思いましたね。
もしかしてこれが「スカウト」というものか!?
上京して何年が過ぎただろう、全く垢抜けなかったおれにも、
(今もたいして変わっちゃいないと思うんだけれど…)、
「スカウト」に声をかけられる日がついにきたのか!!

そのまま事務所に入ったんだっけ?
いや、ちがうな。
その日はそのまま自由が丘へ向かったんだ。
とにかくこのような経緯で、
舞台だけではなく、
映像の俳優としての仕事もさせてもらうようになったというわけでございます。

余談ですが、当時私は自分の映画の配役に困っていたため、
思わず言いました。
「よくきいてくれた!逆にきくけどお嬢ちゃん、君はどうなの?
映画に出る仕事に興味はない?」
逆スカウトです。
私は映画制作の人手不足と超低予算っぷりを説明してしまいました。
呆気にとられてたな、お嬢ちゃん。
今考えると、わるい事したかな。

ところで、しかし、この日の話はそれだけではないんです。
私はこのあと自由が丘で用事を済ませ、
今度は新宿を経由して練馬へ帰ろうとしておりました。

するとすると、また、
「すいません、ちょっといいですか?」と声をかけられたのです。
そう、この日2度目のスカウトであります。
何がどうなっていたんでしょうね。

これが何のスカウトだったかということなんですが、
夜のお仕事。つまり、ホストでした。

彼らの鼻は嗅ぎつけたんでしょうね。
私が金(長篇映画の制作費)に困ってるって。
スカウトの坊やをからかってやっていると
坊やが上司を呼んできました。

上司スカウトと話をし、私は不夜城歌舞伎町で、
しばらく働くことになったのです。

せっかくなので、その初日のエピソードを書いて載せておきます。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

17日の23:30に歌舞伎町で待ち合わせた。
スカウトは働き過ぎで病気になっていた。

体験入店。
おれの目的は冷やかしと取材と金、そして配役のスカウトだ。

履歴書には27:00に退勤させてほしいと書いておいた。
諸星風マネージャーはせめて7:00あがりにしてほしいと。
仕方がない。
入店一ヶ月で血の気の多い長渕風ホストが先輩風をふかしたがる。
自分の酒の強さを自慢し、ホストたる者のあり方をえらそうに語る。

「そうはいってもね、僕はね、
この先やってくつもりなんてないわけですから」
おれは言ってやった。
長渕がキレた。
説教を垂れ始める。聞いといてやった。

ホストとして働く。
酒をつくり、
すっかり傷んでしまったキャバクラ嬢たちの苦労話に耳を傾け、
相槌をうつ。
飲む。
店内はハイテンション。
諸星マネージャーが「ガラスの十代」をモノホンダンスで歌う。
イケイケだ。
さすがにバック転はなかったが。

そこでおれは、はたと気づいた。
長渕がいない。
おれに説教を垂れた野郎だ。
更衣室で潰れていた。

面接で午前3時にあがらせてほしいとおれは伝えておいた。
諸星マネージャーは午前7時にすると言った。
時刻は午前10時30分。
もうさすがに帰らないわけにはいかない。
おれは一人、11時に退勤した。
長渕はあいかわらず悪臭を放ちながら自分の股間に手をいれて
大いびきで寝ていやがった。

ホストは時給制じゃない。日給だ。
その理由はよくわかった。

もうひとつ、わかった事がある。
キャバクラ嬢、風俗嬢、ホストたちは実にしっかり者だ。
おれの相談にのってくれた。

だが。
この日の仕事を終えた時点で、 その後待ち受けている展開なんか
おれはこれっぽっちもわかっちゃいなかった。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

その後の展開は、さすがに書けません。


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なんだか初めに書こうとしたことと
ずいぶんちがう内容になってしまったような。

夜分遅くに長日記、失礼致しました。


画像は、その日歌舞伎町で働いた直後、店を出た後の私です。

 
  • コメント(全10件)
  • 鵲@モンチャン・ж@麁記見に来てね~ 
    5/14 00:44

    エピソードありがとうございました、色々ご苦労されてきたことでしょ、私も若い頃原宿でスカウトされました、モデルにならないかと、何日後々に事務所に話を聞きに行ったのですが、色々お金がかかる事を聞かされ辞退しました、その頃若くしてまだ18でしたし所帯を持っていたので、高額な支払い出来なく諦めた次第でした、振り返ると夢をなくしたと悔やんでます、長い文章ですいませんでし
    頑張って下さい。
  • ‡YUKIMI‡ 
    5/14 00:58

    劇団員だったんです

    ホスト
    話…笑ってしまいました
    の世界は人間観察にもってこいの環境で
    いろんな人間模様があって面白い
    写真は今にも寝そうな顔でしたね

    お疲れ様でし

  • 退会 
    5/14 06:58

    面白い人生って感じの内容いいっすね。
    歌舞伎町帰りの顔が兄弟に似てて…少しウケた

  • 沖津賢一郎 
    5/14 12:42

    皆さま、ありがとうございます。
    業種は皆さん様々だと思いますが
    仕事でもプライベイトでもしんどいことはありますよね。
    また、多くの方がご存知のように、私の業界には、宣伝材料(略称 宣材)というものが必要だったり、いろんなことがあります。さらにそのときのタイミングや諸事情によって、その先が変わってしまいますよね
    でも、僕たちはそれでも前にいくしかないんですよね
    皆さんコメントありがとうございます。
  • 沖津賢一郎 
    5/14 12:44

    私は劇団員だったんです。ほんとのことをここで告白すると、実は舞台俳優に戻りたいといつも考えているんです。歌舞伎町帰りの僕はたいていあんな顔をしていたと思います。いろいろあったなあ。
  • 沖津賢一郎 
    5/14 12:46

    面白い人生…。面白い…面白い…面白い…。
    嗚呼、これが僕の道…。
    ご兄弟に似てますか?見てみたいなあ。
  • 退会 
    5/14 20:01

    しんどいことが重なると静かに生活したいと思うけれど…
    過去を振り返るとしんどいことや人にアホちゃうと言われたことが面白い経験だったなと思うことが多くなってる

    兄弟に似てます(笑)
    私の兄弟の人生も沖津さんの人生も羨ましいぐらい面白い(≧∇≦)


  • 沖津賢一郎 
    5/14 22:13

    ご兄弟は面白い方なんですねえ。
  • 大天使ミカエル【再臨します】 
    12/9 08:51

    スカウトされるって凄いですね。
    僕なんか「お兄さん、どうですか? 若い娘いますよ」が多いです。

    前に、わかったようなコメントしてしまい、大変失礼いたしました
    改めて宜しくお願い申し上げます
  • 沖津賢一郎 
    12/12 08:11

    ありがとうございます。
    GREEさんとの約束で、あまりお返事できないのですが
    いつも嬉しいです。

    「お兄さん、どうですか? 若い娘いますよ」
    ここからが自分との闘いの始まりですよね〜!
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