2012年に想うこと。

2011年はずっとずっと、
演劇について、舞台について、
仲間について、考えました。
大切な1年になりました。

春、何かを見つけるためにいったロンドンで、
たくさんの素晴らしい舞台を観て、
また必ずここに来るためにしっかり生きようと思ったとたんに、
異国の地で3月11日を迎え、
帰ってから、自分が舞台に立って初日を迎えるまで、
本当に大変なことがたくさん起きました。
やりたいこと、やらなくてはいけないことを、
掴もうと必死になるとふわふわとしていて、
わからなくなって、責任感に押しつぶされて。

日本の危機、劇団の危機。
個人の問題じゃない、大きな大きな問題に直面しました。
25歳で初めて本公演で主演させていただいて、
それから10年。
夢中で走り続けてきたけれど、
急に恐怖がおそってきました。

ひとが怖い。
自分でいいのか、自分にできるのか、
自分だからだめなのか。
何度も何度も何度も、逃げ出したくなりました。
みんなの気持ちもばらばらになったようで、
ひとを信じられなくなりました。
それでも、同じような悩みを抱えた仲間と話したり、
劇団の外にいる先輩と話したり。
たくさんの人に力になってもらいました。
不安定な私に数ヶ月の間、
毎日メールをくれるひともいました。
想いが人を救うんだね。
私の想いはなんだろう。
今はみんなが大変なときなんだから、
今年いっぱいはとにかく全力で、
目の前にある道を突き進んでみよう。
来年、ゆっくり休んで考えればいい。

そう決めてからの私は強かった。
常に退職届けを胸のポケットにいれてる会社員みたいな。
悩みながらではなく、
そういうぎりぎりのとこで決意して、
すぱっと生きることが大事だったのかもしれない。
私らしいのかもしれない。

ちょっと心を変えると、
不思議と、世界が違うように見え始めるんだ。
怖かったはずのひとたちも、
実は苦しんで怯えていたのかもしれない。
みんな、みんな、大変だった、ね。

それからもずっと休む間もなく稽古と本番の日々でしたが、
演劇の素晴らしさを実感する半年でした。
自分にもまだまだできることがある。
共演者といい作品を作り上げて、
全力で舞台に立とう。
チームを感じ、自分の事情を忘れ。
緊急公演でヒロインをやらせてもらったり、
時代劇でいっぱい笑ってもらったり、
東北をまわって、カムパネルラをやったり、
ベストセラー小説の舞台化で難役に挑んだり。
本当に充実していました。
お客さんや共演者、スタッフ、
みーーんなと一緒に劇場で過ごす時間が、
こんなにも愛おしいなんて。

東北公演のそれぞれの場所でのカーテンコール。
先輩が病から復帰したカーテンコール。
暗転したとたんの大きな大きな拍手。
思い出しただけで胸がいっぱいで涙がこぼれます。
すごいことがいっぱいでした。
忘れられない1年になりました。
劇場に足を運んでくださったお客さまひとりひとりに、
助けていただいた1年でした。
ありがとうございました。
私はやっぱり舞台が好きです。
続けることが生むエネルギーを信じたい。

さぁ、新しい年。2012。
ゆっくり考えようなんて思っていたけど、
昨年中に、いろんなことをいろんな場面で話し合い、
いろんなことが決まっていきました。
私は今年もキャラメルボックスの舞台に立つことができそうです。
自分を必要としてくれる場所がある幸せ。
たくさんの想いを持って、劇団と一緒にいようと思います。
入団15周年記念の年が明るく楽しくなりますように。
その前に、他の劇団に客演したりもします。
素敵な1年になりますように。
みなさまの幸せを祈りながら、舞台に立ち続けたいと思います。

思い出したときだけでいいです。
会いにきてください。
私もそこに居続けたいと思います。
またひとつ強くなって。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

さぁ、稽古がはじまる。