天神橋筋六丁目ども、人に道を尋ねられる機会が多い岡田達也です。 関西圏の方にしか分かりにくい話で申し訳ない。 稽古終わりでホテルに向かって歩いていた。 (くれぐれも念を押しておくが 地下鉄代をケチっていたわけではない。 ちょっと飲み過ぎの自分の体に鞭を打つために歩いていたのでもない。 世間の出来事に思いを馳せ 現在覚えなければいけないセリフを繰り返しながら歩き 明日のキャラメルボックスの仕込みを心配し そんないろんな事象を思い悩み それらを消化すべく歩いていた。 と受け取っていただければ幸いだ) 僕が滞在しているのは「堺筋本町」という街(というか駅)。 その交差点に差し掛かり信号待ちをしていた。 堺筋と本町通りの交差点。 信号は長めに設定してある。 僕は信号が青に変わるのを待っていた。 すると…… ちょいと離れた所から白髪のおじさまがぶっきらぼうに声を掛けてきた。 「天六はこっち?」 最初は何を言ってるのかも分からなかった。 そもそも僕に向けられている言葉とも受け取れなかった。 が。 その視線は間違いなく僕を捉えている。 「はぁ?」 僕は聞き返した。 「天六(天神橋筋六丁目の略)はこっちで良いのかな?」 おじさまはちょっとイラッとしながら でも真剣に尋ねてくる。 「えーっと……。 確かここより北なのであっち方面だと思います」 咄嗟のことで必死に脳みそをフル回転し答えた。 「ああ、あっちね。 ったく、間違えて駅降りちゃったから」 ん? んん? んんん? 「間違えて降りちゃった」? ちょっと見比べていただきたい。 『堺筋本町』と『天神橋筋六丁目』 字面は全く違う。 韻も踏んでない。 せいぜい「筋」という一文字が合致しているだけだ。 それで間違えて降りたというのか? ちなみに 『谷町六丁目』 という駅がある。 これと間違えた というならまだ理解できるのだが。 焦らないで生きていこう。 焦るとこんな間違いが起こってしまうものだ。 おじさんは 僕が説明したのとは真反対の方向に向かうタクシーに飛び乗った。 では、また。 |
タクシ
あたし
間違え
ナンパ
真反対
おじさ
人が道
間違え
そして
反対行
私もわ
せっか
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