楽しい飲み屋の過ごし方ども、心を掴んだ岡田達也です。 友人と飲んだ。 以前から行ってみたかった門前仲町にある超有名店。 魚と、そして安さが売りの居酒屋。 おそらくは自社ビルであろう建物の 1〜4階までぎっしりのお客さんで賑わっている。 そして店の外には常に待ちのお客さんが溢れている。 雑誌やネットでリサーチ済みであったのだが このお店、ちょいと難しいらしい。 暗黙の了解、というか ちょっとしたルールがあるらしく (個性的なお店というのは必ずお約束というものがあるものだ) それなりの覚悟をして暖簾をくぐった。 例えばこのお店だと 「上手いタイミングで注文をしないと聞いてもらえない」 とか 「それどころか下手に声を掛けると逆に怒られる」 など 初体験の人間にはなかなか手強そうなルールがある。 意を決して “もっとも常連率が高い”といわれている1階に飛び込んだのだが いやはや、なんともステキな光景が広がっていた。 コの字のカウンターが2列。 そこに肩を寄せ合ってお客さんが赤ら顔で刺身をつまんでいる。 満員の山手線と変わらない混雑振りだ。 いい。 すごくいい。 「キャラメルボックスの吉田類」と言われている僕の (それは初耳だぞ) 美味い店アンテナは見事に反応した。 この店、おそらく間違いない。 あとはこの店に溶け込むことだ。 髭を蓄えた、ほんのり強面に見えなくもない男性が 僕らのカウンターを仕切っている。 僕はタイミングを見計らって 「生大を二つ!」 声を掛けた。 彼は仏頂面で、小さな声で 「はい」 と応えた。 おおっ! 一発でオーダーが通った。 上々の滑り出しだ。 かわいそうに隣に座ったおじさんは 見事に注文をスルーされてしまっている。 その後も「ここぞ!」というタイミングで注文を繰り返し 見事に「ちょっとお待ちください」の一言を一度ももらうことなく (その代わりすべて仏頂面での応対だっが) 美味い魚をたらふく食べ ビールから熱燗にシフトチェンジし 楽しい時間を過ごした。 で、喉が渇いたのでもう一度ビールに戻ることにした。 メニューを見ると黒ビールの小瓶があるではないか。 ならば、と 「スミマセン! 黒とスーパードライと1本ずつください!」 自作のハーフ&ハーフで飲もうと企んだ。 ここで、お兄さん ビールとコップを僕らの前に置いた後 「でかいジョッキを持ってきましょうか?」 と言ってニヤッと笑った。 おおっ! やったぞ! ついにお兄さんの笑みを引き出したぞ! 「こいつら飲み方知ってるな、フッ」的なニュアンスをもらったぞ! こうなったらこっちの勝ちだ。 (そもそも勝ち負けがあるのか?) 美味い酒が一層美味くなる。 岡田達也の『楽しい飲み屋の過ごし方』 いつかエッセイにして売り出せば 吉田類さんに負けない作品が書けるのではないか? 芝居をやってないときは そんなしょうもないことを真面目に考えてしまう。 さあ、台本読もう。 では、また。 |
おぉ
楽しそ
注文な
是非居
大人に
流石で
その
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