神戸その4 〜小さな後悔〜ども、場当たりも終わった岡田達也です。 今日の昼間、ゲネプロ(本番同様のリハーサル)をやって仕込みは終了。 夜の本番を迎えることとなる。 どうかたくさんのお客さんに足を運んでいただくことができすように! (できれば明日もね) * * * * * オリエンタル劇場で仕込みをしていると思い出す出来事が一つ。 昔々(と言っても10年ほど前だろうか) 仕込みに向かう朝、空腹に耐えきれず オリエンタル劇場の1階にある『ウェンディーズバーガー』(現在は閉店)に立ち寄 ここのチリが大好きな僕はよーく食べていたのだ。 もちろんその日もチリとハンバーガーを頼んでテイクアウトにしてもらった。 朝の8時過ぎ。 一般の方に話すと首を絞められそうだが その時間は演劇人にとっては“早朝”と呼んでも構わない時間だ。 当然僕の頭は全くと言って良いほど回転しておらず いつものように酒で腫らした顔と 思考を停止した役立たずの頭を連れて ボーッと客席で出来上がるのを待っていた。 しばらくして……。 「岡田さま、お待たせしました!」 ……ん? 今、呼ばれたよな。 オレのハンバーガーができたんだよな。 ……あれ? でも、なんで呼ばれたの? 最近のハンバーガーショップは随分きめ細かいサービスしてるんだな。 本当に寝ぼけていたとしか思えない。 僕は「名札でも付けてたっけ?」と胸をまさぐった。 もちろんそんなもの付けているはずもなく。 面倒臭くなった僕は 名前を呼ばれた原因をそれ以上考えることを止め 黙って紙袋を受け取り劇場に向かった。 仕込んでいる最中 「あっ!」っと声が出た。 何てことはない。 キャラメルボックスのお客さんだったのだ! そうだ。 それしか考えられない! あーあ。 どうしてそんな当たり前のことに気付かなかったのだろう。 名前を呼ばれたことで 逆に無口になってしまった。 いつもなら「どうも」の一言でも返すのに。 気持ち良い接客には「ありがとう」と言ってるのに。 きっと彼女は勇気を出して名前を呼んでくれたんだろうに。 何も言わないで黙って店を出ちゃった……。 これを読んでいる人には痛くも痒くもない話で ひょっとすると 「岡田達也、何を小さいことを悔やんでいるんだ?」 と思われるかもしれないけど でもでも後悔なんて言うのは得てしてそういうもので。 とても小さな傷でも忘れられないことってあると思う。 オリエンタル劇場で仕込みをやると 必ず思い出してしまう昔話。 * * * * * こんなこと書いたら照明プランの黒尾さんに怒られること間違いなしだけど……。 この劇場で見える照明の美しさは圧巻だった。 昨日の場当たり(テクニカル・リハーサル)中 何度も口をポカンと開けて見入ってしまった。 すごい。 断言する。 この美しい明かりの中で自分が芝居をやっているのかと思うと なんとも言われぬ幸せな気分になった。 重ねて言うが。 同じ芝居でも劇場が変われば条件が変わる。 照明だって同じではないのだ。 照明を吊っているバトンの位置 床面から天井までの高さ いろんな要素が絡み合って一枚の絵になる。 オリエンタル劇場で観る今回の明かり 本当に美しい。 って、こんなこと書くと 「お客さんは明かりを見てるわけじゃないんだから余計なこと書くな!」 とか言われちゃうんだよな……。 でも、書いちゃった。 では、また。 |
おはよ
演劇人
私は人
ま、公
それは
その時
ではう
いって
達也さ
おはよ
オリエ
行ける
まだま
昨日、
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