手紙

  • 野村佑香 公式ブログ/手紙 画像1
旅先に出ると、

必ず現地で買ったポストカードで、

あの人は何をしている頃だろう?
元気にしているだろうか?

どんな場所で、どんな気持ちで、
この手紙を読むのだろう…

繋がっている空を見ながら、
思いを込めて字を綴る。

だからだろうか?

フェルメールが描く
「手紙を読む女」や「手紙を書く女」達の横には、

外の世界、誰かに繋がっている空が見える 窓 がよく似合う。

一昨日の夜に、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催している

「フェルメールからのラブレター展」

を見てきた。

フェルメールさんの作品は三点。

それ以外にもオランダの画家の作品から、
17世紀のオランダの人々の表情豊かな一瞬を楽しむことができる。

(道徳的なメッセージがふくまれているが、その示唆が現代の私には、かわいらしく思えるものも多い)

また、人が人へと「伝える」ということが、
手首の角度をちょっと変えて手をあげたように見せるだけでも、
その身振りでも伝わるものだなぁと改めて絵画でわかるとは思わなかった。

クゥレイン・ファン・ブレーケレンカム作の「感傷的な会話」では
女性と男性が向かい合ってタイトル通りの会話をしている場面の絵だが、
その女性の柔らかそうなスカートから少しだけ浮いた手から、
戸惑いと抑制した感情がうかがえ、より感傷的さが増しているようにおもえる。

フェルメールさんの絵に話を戻すと、

三つの作品のなかで、

二つの"書く"女ではなく、

「手紙を読む 青衣の女」

が私は一番好きになった。


画面中央に、

うつむき加減で、届いた手紙を両手で
しっかりと掴み、読んでいる女性。

シンプルな構図に、
フェルメールさんらしい光の入りで人物が美しく、
復元されたラピスラズリの青がまばゆいほどだ。

その青が鮮やかなほど、
女性の表情が対比になり際立ってくる。

不安と安堵
切なさと愛しさ、静と動が混じり合う真剣な表情は

時が止まっているような静謐な絵の中、

そこだけが揺れ動いているようで惹きつけられて、

絵の中にどんどん入り込んでいく。

そして、妊娠をしているのだろうか?

身重の彼女だからこそ、
より、手紙を書いた人がどこにいるのか、
どんな様子なのか、どんな想いでいるのかを
より真剣に読んでいるんだと理解した。



そうか。

手紙を書く側だけでなく、

読む人も、おんなじ気持ちで“手紙”を受けとっているんだと
思った。

17世紀のコミニケーションの取り方は、
もちろん現代にも続く、人と人との繋がり方だと思う。

ホワイトデーの3月14日まで開催しているので、
バレンタインも近づいてきている今日この頃。

想いを伝えたい誰かを思い浮かべながら
見に行くのもいいかもしれませんよ


http://www.bunkamura.co.jp/museum/...

 
  • コメント(全6件)
  • No. 
    1/26 12:46

    賽は 振られ

    裁判
  • 利恵 
    1/26 12:51

    いい手紙です
  • さ湯 
    1/26 17:18

    すごい

    美術評論のような文体と言葉。
    静謐だなんて上質な表現に参りました。

    深いところで作品と通じ合えたみたいですね。
    開催は知ってましたがお勧めとあらば。

  • シルバースター@ 
    1/26 19:05

    見に行きたいです

  • かえる 
    1/26 21:45


    昔 未だ佑香さんが産まれる前の私が青春して居た頃

    私達には 文通が流行って居まし


    今は リアルに繋がるとお返事が貰えた
    返したり出来ますが
    当時は 返って来るお返事を自分なりに想像し
    ドキドキしながら待って居たのですよ


    手紙って 今
    うと思いやりが沢山詰まった ラブレターでし

  • さ湯 
    1/29 01:21

    新しい情報です。

    今回のフェルメール作品は修復を施された後
    世界に先がけて日本で初公開されたらしい。
    野村氏も色がきれいと思ったのでは。

    今夏もフェルメールの作品が初めて来日しますね。
    「真珠の首飾りの少女」が『ベルリン国立美術館展』
    の中で公開されるようです

    国立西洋美術館にて6/13〜9/17開催。
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