適正金利は?「ほどほど」のさじかげん

マイクロファイナンスが岐路にたたされている。

マイクロファイナンスはインド・東南アジアで発生した、小口融資の金融で社会情勢の混乱のため、定職につけず安定した収入がない個人に低金利でお金を貸し起業をサポートし(カゴづくりなどの伝統工芸や携帯電話のセールス会社など、その多くはこじんまりとした商店の経営)、経済的自立を援助しようという仕組みだ。

もともとは慈善事業の色がつよかったので、NPOが細々と貸し出しを行っていたが最近は、各国政府による貸し倒れ保証が整備され、大手銀行が参入するようになった
インドでは毎年8000万を超える件数の融資が行われているらしい。
では、それだけの人数の人が貧困から救われているのか?

やはり、問題が噴出し始めたようだ。
最近、浮上してきた課題は、金利に上限を設定するかという問題。
通常、金利は借り手の信用度に反比例するものだがマイクロファイナンスの理念上、もともとは貸し手のNPO団体は元本+経費がまかなえればいいだろうという感覚で低金利だった。
ところが、金融のプロ達の参入で、その理念が崩れ、商売の傾向が強くなりつつあるようだ。
金利が20%を超えたり、マイクロファイナンスで利益を上げすぎているという批判があったり、借金の取立てが厳しすぎて借主が自殺するという事件がおきたりと、人々を救うシステムが本末転倒な事例を生み出している。

私自身、寄付のみに頼る慈善事業や無償ボランティアには限界があると常々感じている。
なにかしら、経済的利益を出すような循環を作り出さないと、事業の活動自体が活性化せず、せっかくの善意が中途半端につぶれ、手を差し伸べたほうも、差し伸べられたほうも疲弊するという悪循環を生み出してしまう。

ただ、どこまで利益を出していくかというバランス感覚が難しいところだ。
なにごとも「ほどほどに」というのがベストだが、状況によって「ほどほど」の按配がかわってくる。

企業である以上、従業員の生活を守るために、会社は利益を上げなくてはいけない。
しかし、顧客のおかげで会社がなりたっているのに、その顧客を追い詰めるようなことがあっていいのだろうか。

一方で、政府による規制強化によって、マイクロファイナンス市場自体が冷え切ることも懸念する。

線引きは非常にむずかしいが、より多くの人が「ほどほど」の精神と「思いやり」の精神をもってビジネスをすることを望む。

素人感覚だが、貸出金利はその銀行の預金金利のプラス5%以下に抑えるべきだと思う。