今年は、竹島問題等がありましたので、2回しか訪れませんでしたが、今は韓国語も話せますし、ソウルだけではなく、韓国の田舎に一人旅くらいは可能になりました。
僕が初めて韓国を訪れたのは、21歳の時、1989年でした。ソウルオリンピックの翌年ですし、都会的なイメージを想像してソウルを訪れたのですが、その印象は最悪で、二度と来るか！と思った程でした。当時はまだ学生運動が盛んな時期で、実際に催涙弾の発射を目の当たりにしましたし、明洞の路地は舗装されておらず土でした。また、値段は高いが、マナーの良い乗務員が乗っているはずの、模範タクシーに乗ってボラれたり、街を歩いても、明らかに日本より劣る姿しかそこには見られませんでした。それから9年後の1998年に先輩に半ば強引に旅行に誘われて、2回目のソウルを訪れました。この時に僕は大変ショックを受けました。ソウルの街の状況は一変し、東京と変わらぬ町並み、特にアックジョンドンのロデオ通りは、表参道のようで、行きかう女性は皆綺麗で、驚きました。当時から美容整形がブームだったのでしょう。ソウル在住の女性と恋をしたこともありました。最初は英語で会話をしていた我々でしたが、細かいニュアンスが伝わりにくく、もどかしさを感じ、日本で早稲田大学の大学院に留学している韓国人に家庭教師をお願いして、猛勉強しました。当時は現在よりも韓国語が上手に出来ました。約1年後に彼女のお父さんの大反対で、その恋は終わりました。その時、個人対個人は、とても仲良く出来る関係なのに、国対国となると状況は大きく違う事を身近に痛感したのです。2000年頃からでしょうか、冬ソナのヒットで韓流ブームがおこり、旅行代金は上昇して、女性の旅行者が激増しました。僕は、ソウルでチケットを購入していましたので、日本で買うのより約半額で購入できましたので、月1なんて時もありました。

さて今回の大統領選ですが、報道によれば、高い投票率の時には、保守派候補が敗北するそうですが、今回は違っていて、朴氏が勝利しました。背景には、“老風”がふいたそうです。50代以上の投票率が90%を超えた世代もあったほどで、午前にすでに投票率が50%を超えている状況を老風世代が知り、慌てて登山から戻って投票上に駆け込んだ人も大勢いたそうです。韓国では、日本と比べて登山が盛んで、ストレスを感じたときや週末の運動の定番です。帰りに、チヂミ屋に寄ってマッコリとチヂミを食べるのが定番中の定番です。

ソウルには、50代向けのライブハウスが多数あります。当時流行った歌謡曲やロックの演奏を聴きながら、食事をしたりお酒を飲んだりします。僕も何度か足を運びましたが、驚く事にいつ行っても超満員。店員にチップを渡さないと、入れなかったり、運よく入れても良くない席に案内されます。もっと驚くのは、50代と思しきおじさん、おばさんたちは、全員が男同士、または女同士で来ていて、おじさんがおばさんを誘って、踊るのです。それも、かなり強引に誘います。どう見てもナンパしているのです。女性が嫌がっても、諦めずに誘い続けます。そのうちしつこさに負けて?結局は一緒に踊るのです。しかも、チーク等ではありません。いわるる“はっちゃけて”踊るのです。また、中年用のナイトクラブ（ダンス）もあって、1度だけ足を運びましたが、積極的なおばさんが多く、危うくキスされそうになって、慌ててその場を後にしたこともあります。ライブハウスやナイトクラブの光景を見ても、この50代の方々のパワーや団結力は、容易に想像出来ます。
僕が大学生の頃（バブル時代）の、夏の湘南海岸を思い出す光景です。今日本では、20代男性は草食系が多いと言われていますし、実際にも全員と言っても過言でないと感じるほど草食系だらけ、逆にバブル世代の40代は元気はつらつ、お金も使うし、イケテルおやじが僕の周りには、ウジャウジャいます。日本でも韓国でも、中年が元気なのはいいことですが、今元気のない若年層が中年になる頃、どうなっていくのでしょうか。保守系の国会議員はいなくなるのでしょうか？
友人のキムヘギョン先生（明治大学　法学部の先生）が、最近日韓の価値観等の違いについて、実に分かり易く、自分の経験を混ぜながらの本を出版されました。

韓国の美少女コンテストで、準グランプリを獲得したほどですから、容姿端麗で大変優秀（アメリカの弁護士資格、早稲田大学大学院卒、ジョージワシントン大学で教授をされていました。）、しかも独身です。テレビ、ラジオにも最近は引っ張りだこです。ご一読頂ければ幸いです。