「後輩の仕事観を変えた27歳の説教」

  • 木下博勝 公式ブログ/「後輩の仕事観を変えた27歳の説教」 画像1
今日も、致知より学ばせて頂きます。

僕も、外科研修医となった初めは、毎日いわゆる雑用の連続で、手術に参加しても、そこを押さえていろ!くらいでただ見ているだけ、切ったり縫ったり等外科医らしい仕事など、ほとんどしていないように思っていました。

ある日、先輩に尋ねました。外科医として、今行っている雑用は将来役にたつのですか?

先輩は、おまえは今の仕事を何故やっているのか、分かっていないんだな。まず、お前が研修医を指導する立場になった時、やったこともないことを指導できるのか? 睡眠時間も無いほど忙しい中で、うまく時間を作る工夫、要領を覚えないと、外科医として将来、もっと忙しくなった時に、対応できなくなるぞ!

僕は、ハッとしました。確かに先輩たちも、研修医とは別の仕事で、外科医として毎日とても忙しい様子でした。

無駄な仕事などしていなかったんだ、ここで医師としての仕事をこなす工夫を身に着けて、将来後輩に教えてあげよう、そんなことを19年前に思ったのを思い出しました
         
       
 横田尚哉(ファンクショナル・アプローチ代表)
        

 就職活動で苦労して会社に入ったものの、
 理想と現実のギャップにぶち当たり、
 外れくじを引いたように感じている人も多いかもしれません。

しかし本来仕事には、当たりも外れもありません。

  当時はつまらなくて仕方がないと思っていたはずの仕事が、
 後にその人の大きなベースとなるようなことが
 往々にしてあるのです。


  私が入社して四年半が経ち、二十七歳になった時のこと。
 広島に技術部門が新設され、私は大阪本社から転勤を命じられました。

  その広島の勤務地に、新卒で入社してきた
 後輩のエンジニアがいました。

 他の同期は東京や大阪本社に配属され、
 彼一人だけがぽつんと広島にいる。
 周りの先輩とは年が離れていて普段話せる人もいない。
 
 季節は夏を迎えていましたが、
 彼は毎日つまらなさそうな顔をして
 図面と向き合っていました。


 私はそんな彼に「いま何の仕事をしてる?」と声を掛けました。
 
 すると彼は

 
 「横田さん、私もう、ずっとこんな雑務ですよ。
  同期は東京で打ち合わせに参加したとか、
  自分の資料がプレゼンに使われたとか、
  楽しそうに話してる。
 
  自分はアルバイトにでもできるような
  雑務ばっかりさせられて……。
  もっと技術屋的な仕事がしたいです」
 
 
 と言って不貞腐れていました。
 
 私は「あぁ、そうか」と返事をして、もう一度、
 「おまえがいまやっているのはどういう仕事なの。
  その図面の縮尺は何分の一?」と聞きました。
  
 すると彼は「えっ、ちょっと待ってくださいよ」と言って、
 端っこに書いてある縮尺の数値を読もうとした。


「おまえ、数字を見ないと分からないのか。
 半年間もずっとその図面の作業をしてきて、
 いまだにそれを見ないと分からないのか。
 半年間勿体ないことしてるよなぁ。

 一つの図面を散々見続ける経験なんて滅多にできんことやで。
 どんな図面がきても、これは何分の一の縮尺だと
 パッと見て言える。それが技術屋の仕事というもんや。
 
 おまえは朝から晩までそれだけをしていて、
 なんで覚えられんのや」


 私の言葉を聞いて、彼は初めてハッとした表情を浮かべ、
 
 
 「自分はこの半年間、雑務としか思いませんでした」
 
 
 と言いました。


 「おまえの先輩が雑務としてこの仕事を与えたか、
  経験として与えたかは分からない。
  いずれにせよ、おまえはそれを経験にはしなかった。
  
  この半年間ただ“消費”をしただけで、
 “投資”にはなっていない。

  図面を見ただけで、縮尺も何も瞬時にして分かる。
  その技術は教科書にも書いていなければ、
  学校の先生も教えてくれない。
  
  これは経験でしか得られないものなんや。
  おまえはその経験の場を与えられてる。
  おまえはすごく恵まれてる。
  
  同期の人間なんかより、おまえのほうがずっと恵まれてる。
  それをおまえは分かってないだけや」


 彼はこのことがあってから、目の色を変え、
 嬉々として自分の仕事に励むようになりました。


 二十代は夢や理想が人一倍強いため、
 会社や上司に文句を言いたくなることも多いかもしれない。
 
 でもそれは自分の知っている、
 ごく狭い世界の話であることが多いのです。
 
 広島にいた彼は、いま自分が置かれている環境で
 できることは何だろう、ここにいる特権とは何だろうと
 考えたこともなく、無益な日々を送っていた。
 
 しかしここから何を学んでいこうかという気持ちや、
 何かを得てやろうという思いさえあれば、
 誰もが充実した日々を過ごせるはずなのです。

 
  • コメント(全21件)
  • ☆けいたん☆ 
    9/6 12:19


    4月から、社会人1年生の娘にこの日記を読ませます

  • ココ Co-Co 
    9/6 12:21

    ありがとうございま
  • あい 
    9/6 12:22

    きゃは




  • 無所属 
    9/6 12:33


  • ぽょ☆[クリノッペ協力感謝] 
    9/6 12:36

    その通りです。無駄になる仕事なんてひとつもありませんよね。
  • spynoo 
    9/6 12:50


    そういった気持ちを、決して忘れてはいけないなあ、と、自分の状態に重ね合わせて、読ませて頂きました。有難うございます(´-`)
  • おっかぁ 
    9/6 12:50

    仕事に無駄な事はないんですよ
    う自分の仕事 人生に生かしていくか何ですよ
    勉強になりました

  • 隊長(しばらくお休み) 
    9/6 12:57

    心に刻みまし
    感動
  • 紫水晶@協力多謝。時々男装。寝落ち魔。 
    9/6 13:09

    名実ともに、こういう台詞が言える人材になりたいと思います。
  • くろべえ 
    9/6 13:19

    先生も研修医として苦労した日々があったのですね。私も医者になる身として心に刻んでおきます。
  • ∞∞∞ 
    9/6 13:32

    こんにちは


    ですよね納得

    その時その瞬間に どうとらえるか どう解釈するのかで 今後の道が大きく開けて来ますよ





  • はばたん 
    9/6 14:10

    心に刻みます

    納得で

  • E/Z 
    9/6 14:27

    その気持ちで改めて仕事に取り組みたいと思います

  • ☆紫龍紅☆!庭や魚仲間友達有難う感謝ライヴ発信! 
    9/6 14:42

    若い時って
    何かしらの文句を
    垂れたりする
    解ってないっ
    今だか
    言えますよ
    無駄な
    何もないですと。
    肝に命じて
    頑張んないと
  • ひとみママ 
    9/6 15:27

    今日も心に響く日記をありがとうございました

    季節の変わり目ですので、体調管理大切に ご活躍下さいま

  • 尊徳(敬天愛人) 
    9/6 16:36

    仕事の基礎力は下積みからしか生まれないと思います

    最初は強制力でも、決められたことを毎日やり続けることにより、そこから工夫が生まれ、人の喜びを感じ、感謝できる人間になるのではないでしょうか

    仕事と思うな、人生と思え

  • 42 
    9/7 00:13

    ありがとうございます。とても私にとって「今、必要な事」を改めて気付かせて下さいました
    心に留め置いておきます。
  • 光ちゃんママ 
    9/7 00:23

    人生どこでどう転ぶかは解らないものですよね
    自分自身、いろいろあって、最初の仕事と今の仕事では全くの畑違いですが、「必要とされる人になる」という信条は貫いているつもりです

    現在、数年単位で異動のある仕事をしているので、異動時に一人でもいいから、残って欲しいって言ってくれるように日々努力です。

    齢を重ねたからこそ、若い人から吸収しなきゃいけないことも多々あり、また、経験を伝えていかなきゃと思うこともたまにあり、働くって難しいけど、やりがい探しも自分次第なので、なんとか頑張ってます。

    木下先生の日記を拝見して、まだまだ、自分を育てないといけないなぁ思った次第です

    ありがとうございました

  • ちゃん★lucky☆ 
    9/8 03:45

    確かに二十代の時は、夢ばかり大きくて文句ばかり言って転職したりして、置かれた環境に有り難いとは思わず、自分のものにしようとはしなかった気がします
  • はつ 
    9/9 09:05

    同性として 気をつけます
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