西郷隆盛は、非を他人に求めることはしなかったそうです。今日も致知の特集から勉強させていただきました。 「どん底の淵から私を救った母の一言」 奥野博(オークスグループ会長) 『致知』1998年8月号 特集「命の呼応」より 【記者:昭和四十二年、四十歳のときに経験された倒産が、 今日の奥野会長の土台になっているようですね】 倒産が土台とは、自分の至らなさを さらけ出すようなものですが、 認めないわけにはいきません。 戦後軍隊から復員し、商社勤務などを経て、 兄弟親戚に金を出してもらい、 事業を興したのは三十歳のときでした。 室内設計の会社です。 仕事は順風満帆でした。 私は全国展開を考えて飛び回っていました。 だが、いつか有頂天になっていたのですね。 足元に忍び寄っている破綻に気づかずにいたのです。 それが一挙に口を開いて。 【記者:倒産の原因は?】 「滅びる者は、滅びるようにして滅びる」。 これは今度出した本の書き出しの一行です。 倒産の原因はいろいろありますが、 つまるところはこれに尽きるというのが実感です。 私が滅びるような生き方をしていたのです。 出資者、債権者、取引先、従業員と、 倒産が社会に及ぼす迷惑は大きい。 倒産は経営に携わる者の最大の悪です。 世間に顔向けができず、私は妻がやっている美容院の二階に 閉じこもり、なぜこういうことになったのか、考え続けました。 すると、浮かんでくるのは、 あいつがもう少し金を貸してくれたら、 あの取引先が手形の期日を延ばしてくれたら、 あの部長がヘマをやりやがって、 あの下請けが不渡りを出しやがって、 といった恨みつらみばかり。 つまり、私はすべてを他人のせいにして、 自分で引き受けようとしない生き方をしていたのです。 だが、人間の迷妄の深さは底知れませんね。 そこにこそ倒産の真因があるのに、気づこうとしない。 築き上げた社会的地位、評価、人格が倒産によって 全否定された悔しさがこみあげてくる。 すると、他人への恨みつらみで血管がはち切れそうになる。 その渦のなかで堂々めぐりを繰り返す毎日でした。 【記者:しかし、会長はその堂々めぐりの渦から抜け出されましたね】 いや、何かのきっかけで一気に目覚めたのなら、 悟りと言えるのでしょうが、凡夫の悲しさで、 徐々に這い出すしかありませんでした。 【記者:徐々にしろ、這い出すきっかけとなったものは何ですか】 やはり母親の言葉ですね。 父は私が幼いころに死んだのですが、 その三十三回忌法要の案内を受けたのは、 奈落の底に沈んでいるときでした。 倒産後、実家には顔を出さずにいたのですが、 法事では行かないわけにいかない。 行きました。 案の定、しらじらとした空気が寄せてきました。 無理もありません。 そこにいる兄弟や親族は、私の頼みに応じて金を用立て、 迷惑を被った人ばかりなのですから。 【記者:針の莚(むしろ)ですね】 視線に耐えて隅のほうで小さくなっていたのですが、 とうとう母のいる仏間に逃げ出してしまいました。 【記者:そのとき、お母さんはおいくつでした?】 八十四歳です。母が「いまどうしているのか」と聞くので、 「これから絶対失敗しないように、 なんで失敗したのか 徹底的に考えているところなんだ」 と答えました。 すると、母が言うのです。 「そんなこと、考えんでもわかる」 私は聞き返しました。 「何がわかるんだ」 「聞きたいか」 「聞きたい」 「なら、正座せっしゃい」 威厳に満ちた迫力のある声でした。 【記者:八十四歳のお母さんが】 「倒産したのは会社に愛情がなかったからだ」 と母は言います。心外でした。 自分のつくった会社です。 だれよりも愛情を持っていたつもりです。 母は言いました。 「あんたはみんなにお金を用立ててもらって、 やすやすと会社をつくった。 やすやすとできたものに愛情など持てるわけがない。 母親が子どもを産むには、死ぬほどの苦しみがある。 だから、子どもが可愛いのだ。 あんたは逆子で、私を一番苦しめた。 だから、あんたが一番可愛い」 母の目に涙が溢れていました。 「あんたは逆子で、私を一番苦しめた。 だから、あんたが一番可愛い」 母の言葉が胸に響きました。 母は私の失態を自分のことのように引き受けて、 私に身を寄せて悩み苦しんでくれる。 愛情とはどういうものかが、痛いようにしみてきました。 このような愛情を私は会社に抱いていただろうか。 いやなこと、苦しいことはすべて人のせいにしていた 自分の姿が浮き彫りになってくるようでした。 「わかった。お袋、俺が悪かった」 私は両手をつきました。 ついた両手の間に涙がぽとぽととこぼれ落ちました。 涙を流すなんて、何年ぶりだったでしょうか。 あの涙は自分というものに気づかせてくれるきっかけでした。 |
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