読書

午後3時間程時間が空いてしまい、どこで時間をつぶそうか考えていたら、ふと図書館の存在を思い出した。図書館に行くこと自体(レンタル目的)は“やや久しぶり”な感じだったけど(笑)、そこで3時間も費やすとなるといつ以来でしょう?

夏休みも後半なだけに、もしや子どもが多いのかと思ったらそうでもなく、書架の隙間に置かれたあちらこちらの椅子で本や新聞を読んでいる大人が結構いらっしゃる。奥の方を見たら、書架は一切ない、テーブルと椅子だけのいわゆる読書ルームがあったので、何か適当に本を見繕って行くことに。
膨大な書籍の中から手にしたのは、島田雅彦著『英雄はそこにいる』。
たまたま今朝の新聞に島田氏の記事があり、同じ名前を見つけたので手に取ってみたという、特に深い理由はない選書です。

内容については紹介しているサイトがあるので(http://mainichi.jp/feature/news/20120624ddm015070033000c.html)そちらをご覧いただくとして、なかなかに面白くてついつい夢中になり、次の予定をキャンセルして読み続けたくなってしまったのであります。借りて帰ろうと思いきや、僕はこの図書館のある自治体の住民ではないので借りられず、そのまま書架に戻して図書館を後にした。

世の中のデジタル化はすさまじい勢いで進み、それは活字の世界でも如実。
僕はまだ手にしたことはないけど、電子書籍に馴染みがある方も既に結構いらっしゃるんでしょう。
音楽ももちろんその波を受け、CDは売れず、CDショップは続々閉店し、ダウンロードに移行したかと思いきや、もうそれも頭打ちらしい。クラウド型のサービスの開始や、プロモーション用にアップされたYou Tubeの動画で十分という方も結構いらっしゃる模様。

“形にして所有しない時代”。例えば「ゴミを出さない」という観点からすれば、大変効率的な選択ではあるんでしょう。事実僕もパソコンやネットで事を済ましてしまっている物が増えている。
でも何なんでしょうね、今日あの本を持ったときの充足感。画面の文字ではなく紙の上の文字を読む安心感。ページをめくるワクワク感。頭の中に次々作られる映像。そして持って帰りたくなった気持ち。

僕も音楽家、表現者のはしくれとして、CDを作ったり、ライブをしたり、ラジオで喋ったり、時には役者をやってみたり、あるいは自分のノウハウを伝えるべく教えるという場に身を置かせてもらったり。
でもそれらを必要としてくれる人がいなければ、単なる趣味で、仕事とは呼びづらくなてしまうわけで・・・。

とにかく今日僕は島田雅彦著『英雄はそこにいる』を持って帰りたいと思ったわけですが、逆に果たして、僕は「人に“持って帰りたい”と感じてもらえるような仕事ができているのだろうか?」と、今自分を取り巻く状況を改めて色々検証しなくてはいけないなぁと感じてしまったのでした。

「四十にして惑わず」という言葉があるけれど、「四十だからこそ惑う」なんてことのが今夜はリアルに迫ってきそうです(笑)。