コンヴィチュニー劇場

上野の東京文化会館で公演中の、東京二期会のオペラ、ヴェルディ作曲「マクベス」を見に行ってきました。

「マクベス」はヴェルディの10作目のオペラで、原作はもちろんシェイクスピアの「マクベス」。ヴェルディ中期の三大傑作と言われる「リゴレット」「椿姫」「イル・トロヴァトーレ」が17〜19作品目で、「リゴレット」の4年前に初演された、ヴェルディ初期の傑作です。

今回の公演をお客として見た感想を一言で言うと、「コンヴィチュニー劇場」でした。演出を担当したペーター・コンヴィチュニーさんはドイツの鬼才、というかもはや、現代のオペラ演出の一つの流れを作った大御所です。

おもしろい!と思うポイントは満載だったけど、まだ明日も明後日も公演が続くので詳しくはやめておきますが、「おもしろいけど、それをやるとこれはオペラではなくなってしまうんじゃ…」という場面もいくつかあったような気がします。

カーテンコールに登場したコンヴィチュニーさんには喝采とブーイングの嵐。演出家は「賛否両論を巻き起こしてなんぼ」という部分もあるのでしょうから、大成功だったのかもしれません。

歌手で一番印象に残ったのは、マクベス夫人を演じた石上朋美さん。とにかく強くドラマティックに歌われることの多いこの役ですが、彼女は艶にあふれる声でとても緻密に丁寧に表現していて、言い方が変かもしれませんが母性を感じさせてくれました。夫のお尻を叩くコワイ妻、というよりは手の平の上で転がすみたいな(笑)。

オペラですが原作はシェイクスピアだし、コンヴィチュニー演出だし、お芝居好きの方も楽しめるかもしれません。明日・明後日も公演があるので、東京文化会館にぜひ(一応ライバル団体と言われている藤原歌劇団の私が勧めるのも何だけどね、笑)!