ブルーノ・プラティコ

新国立劇場で公演中の、ロッシーニのオペラ「セヴィリアの理髪師」を見てきました。もともと大好きな作品だし、来月にっぽん丸でロジーナを演じる予定もあるからです。

廻り盆をフル活用した、2001年のチューリッヒ歌劇場の公演(ヴェッセリーナ・カサロヴァがロジーナを演じています)を思わせる舞台。ですが新国立劇場のバージョンは、廻る大道具が2階建てです。

古典的な演出なら舞台にいない登場人物が、となりの部屋で着替えをしていたり上の階で電話をかけていたり、見えないはずのところが垣間見えて面白かったです。廻り舞台のおかげで場面転換のテンポも抜群。

しかし何と言っても今回の「セヴィリアの理髪師」の目玉(私調べ)は、ドン・バルトロを演じたブルーノ・プラティコ。

プラティコは1958年生まれの現在54歳。イタリア人のバス・バリトンで、特にバッソ・ブッフォ(喜劇オペラに登場する言葉数の多いコミカルな役柄)を得意としています。ペーザロのロッシーニ・フェスティバルにも毎年のように登場している、現代最高の「ドン・バルトロ歌い」です。

私は留学中もタイミングが合わず、プラティコの生の舞台を見るのは初めてでした。抱腹絶倒でした。すごかったなぁー。もうプラティコがバルトロを演じているのか、バルトロがプラティコなのか分からないほど。

書いてある通りちゃんと喋るだけでも大変な早口言葉も、プラティコにかかれば、おそらくロッシーニが意図した通りの笑いのタネになります。台詞さばきももちろんですが「間」も素晴らしく、あの方はオペラ歌手でなく役者さんになっていたとしても大成功したのではないかしら。オペラ界にいらして下さってありがとう(笑)!

同じ歌手としては、かなわないよなぁー!と匙を投げそうにもなりますが、スゴイ刺激をいただいて、私も一生懸命、真面目に喜劇をやりたいです。