早川正一メモリアルコンサート

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ロンドンオリンピックが始まりましたね。私は開会式でのマエストロ・ラトルとMr.ビーンとの奇跡の共演に笑いころげ、一番感情移入して応援していた柔道の福見友子選手が準決勝で負けてしまって涙しました。

さて、オリンピック開幕直前、土用の丑の日だった金曜日、私はオペラサロン・トナカイにて「早川正一メモリアル オペラガラコンサート」に出演してきました。

早川正一さんというのは、一昨年の7月に亡くなったオペラサロン・トナカイのオーナーです。亡くなって丸二年、早いものです。

筋金入りのオペラ好きだったオーナーは、毎年ザルツブルク音楽祭やグラインドボーン音楽祭に足を運び、ニューヨークのメトロポリタン・オペラのスポンサーもなさっていました。

が、それだけではありません。神田岩本町にある自社ビルの1階に、本格的な音響設備とスタインウェイを備えたレストラン「オペラサロン・トナカイ」を作り、日本の若い歌手を育てることに本当に力を注いでくださった方です。

私も12年ほど前、学校を卒業してすぐの頃、オーディションを受けてトナカイに出演させていただくようになり、数えきれないほどステージに立たせていただいてきました。

オーナーは後ろの席で赤ワインを飲みながら、毎晩欠かさずステージを見てくださって、若い頃はたくさん駄目出しもいただきましたが、たくさんの「ブラーヴァ!」もいただきました。

修行の甲斐あって?少しずつ大きな舞台に出演するようになると、それも必ず見に来て下さって、カーテンコールではいつもの、一声でオーナーと分かる「ブラーヴァ!」がかかったものでした。

そんなわけで、オーナーとの思い出、かけていただいた素敵な言葉、ご恩は計り知れません。あまりにも急に亡くなってしまったので、2年経った今でも信じられないくらいですが、金曜日はたくさんのお客様とともにオーナーを偲びつつ、できるだけオーナーが喜んでくれそうな曲を選んで、心をこめて歌いました。

共演は、メゾ・ソプラノの小林由佳さん、テノールの村上敏明さん、バリトンの須藤慎吾さん、ピアノのあずまみのりさん。いずれもオーナーと関わりの深い人達ですが、この5人がトナカイのステージに揃うのは初めてでした。

天国のオーナー、喜んでくれたかなぁ。亡くなるのが急すぎてお礼もちゃんと言えなかったけど、長い間本当にありがとうございました。「あいつ最近手を抜いてるな」と思われないように、これからも一つ一つの舞台を大切に、丁寧に務めていきたいです。