ゴッドファーザー!

  • 川越塔子 公式ブログ/ゴッドファーザー! 画像1
昨日も一昨日も夜更かしをして、DVDを見ています。ご存じ、「ゴッドファーザー」三部作です。

なんで今ごろ?かと言うと、最近DVDを購入したからです。「ジェンダー」講義のために「カストラート」のDVDを探していて、新宿のタワーレコードへ行ったら結局「カストラート」は絶版だということが分かったのですが、「名作DVD、3本買うと1枚1,000円!」というキャンペーンがおこなわれており、一瞬仕事を忘れて迷わず「ゴッドファーザー」を手に取ったのでした。

何をかくそう、私は「ゴッドファーザー」が大好きなのです。私が生まれたのは「ゴッドファーザー Part 」が発表された年。だからもちろんリアルタイムで見たことはないし、なぜこうも郷愁を感じる(?ちょっと違うかな)のかは自分でもよくわからないのですが。イタリアかぶれだから?うーん。マフィアに興味があるわけじゃないんだけど。

ともあれ、いつもDVDが欲しいと思っていました。古い映画とは言え、普段は2,500円くらいするDVDが、3本で3,000円。なんという幸運でしょう。買わないわけにはいきません。

というわけで、ついに「ゴッドファーザー」が家にやって来ました。ウキウキの私でしたが「ジェンダー」が終わるまでは我慢しようと心に決め、めでたく終わったところで、夜な夜なワインを片手に鑑賞しています。ぐふ。

「ゴッドファーザー」とは、教父とか代父とか名付け親と訳しますが、赤ちゃんの洗礼に立ち会って名前を与え、精神的な親となる人のことです。カトリックの習慣で、特に昔のイタリアでは実の親に代わって経済的援助をすることもあり、ゴッドファーザーと子供たちとの結びつきはとても深いものでした。

そこから、マフィアの親分を指しても「ゴッドファーザー」と呼ぶわけですね。みんなイタリア(シチリア)系だし、血縁の有無を問わず「ファミリー」の結束が固く、やり方はしばしば非合法ですが義理人情に厚い(と言うとなんか日本的でニュアンスが違うな)。

ちなみにイタリア語では「パドリーノ」と言います。英語と同じく、名付け親もマフィアの親分も「パドリーノ」です。「パードレ」は父親や神父さまのことで、それに ino がつくと「準お父さん、神父さま代理」というようなニュアンスでしょうか。

イタリアでも普通に暮らしていてマフィアの親分にお目にかかる機会はないし(シチリアではどうか知りませんが)、現代では名付け親も(例えて言うなら日本の結婚における仲人のように)徐々に形式的なものになりつつあるので、あまり「パドリーノ」という言葉を耳にすることはありませんでしたが。単純に言葉の響きとして、「パドリーノ」より「ゴッドファーザー」のほうが重々しくて威厳がある感じがしますよね。

さて「ゴッドファーザー」と言えば、何と言っても「愛のテーマ」ですよね。斬新でいて哀愁をおびて、二つとないあのメロディー。作曲したのはイタリア人のニーノ・ロータという作曲家です。

「ゴッドファーザー」以外にも、フェデリコ・フェリーニのほとんどの映画の音楽を担当していて、昨シーズン、フィギュアスケートの高橋大輔選手が演技に使っていた「道」という曲もその一つです。アラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい」なんかも

「ゴッドファーザー Part 」でアカデミー賞も受賞していて(Part では「愛のテーマ」が厳密に言うと新作ではない、と、彼に嫉妬したイタリア人音楽家が告げ口をして受賞を逃しました)、ニーノ・ロータと言えば映画音楽、というイメージですが、本業はクラシックの作曲家兼音楽教師です。

オペラも書いていて、「フィレンツェの麦わら帽子」という作品が一番有名ですが、残念ながら私は舞台も楽譜も見たことがありません。

おそらく「ゴッドファーザー」とは似ても似つかない音楽だと思うけど、目下「ゴッドファーザー」の世界に浸っている私としては、ロータのオペラにも俄然興味が湧いてきました。まずは録音か映像を探してみようっと。