日本のうた

昨日、青砥にあるかつしかシンフォニーヒルズのアイリスホールへ、知人のテノール、長尾譲さんのリサイタルを聞きに行ってきました。

長尾さんは、ミラノに長く住んでバロック音楽を学び、イタリアで演奏活動をしてきた方ですが、帰国してからは日本歌曲も精力的に演奏なさっています。

昨夜は、山田こう筰、中田喜直、團伊玖磨、諸井誠の作品を中心に、春の夜の音楽会にふさわしい歌曲を全21曲(と、アンコールを2曲)歌ってくれました。

派手さはありませんが、じわじわと素晴らしいリサイタルでした。おそらくはバロックの技術に裏打ちされた音程の正確さ(決して上ずったりぶら下がったり、揺れたりしない)と、無駄を削ぎ落とした表現。

同じく「声楽家」と言っても、オペラばかりやっていると日々「ドラマ」だの「存在感」だの、あるいは「華」があるとかないとか、を気にして、つい舞台の上で余計なパフォーマンスをしてしまいがちです。

純粋に日本語の詩と音楽に向き合って、丁寧に演奏する譲さんの歌を聞いていたら、なんだかそんなことを反省しました。

日本語の美しさにも心打たれました。やっぱり母国語に感じるものは特別ですね。いつか私も、いろんな無駄を削ぎ落として(笑)、譲さんみたいな音楽会、やってみたいです。