マエストロ・星出の言葉

昨日、マエストロ・ゼッダの音楽稽古に臨むため、緊張しつつ稽古場へ向かっていたら、途中で別のグランデマエストロ、星出豊先生に偶然お会いしました。

星出先生はドイツやイタリアでも活躍された経験のある指揮者で、昭和音楽大学の教授をなさっています。

私は留学前に4年半、昭和音楽大学で研究員(大学院のオペラの授業で助演をしたり学生にアドバイスしたりする仕事)をしていたので、その間にマエストロ・星出の棒で本当にたくさんのオペラを勉強しました。

だから私にとってマエストロ・星出は恩師であり、今も憧れ、敬愛する指揮者です。

昨日、ばったりお目にかかれただけでも嬉しかったのですが、しみじみと一言、言ってくだいました。

「お前は最近本当にいい仕事をしてるなぁ。昔を知ってるから、どれだけ努力したかが分かるよ。日本の物もヨーロッパの物も両方できるのは強みだから、迷わずに頑張りなさい」と。

うう、泣かせるではありませんか。どんな職業でもそうかもしれませんが、自分がやりたいこととやらせてもらえることがいつも一致するとは限りませんよね。私は幸運な歌手で、望んだ以上のことをさせていただいていると思っていますが、それでも、自分の進んでいる道は正しいのかどうか、恐怖のようなものをいつも抱えています。

だから、今日マエストロ・星出にいただいた言葉は本当に本当に嬉しく、これを胸にあと10年は頑張れそうです(笑)。

「フィガロも楽しみにしてるよ」と言っていただいたので、勇気百倍で「いい仕事をしよう」と乗りこんだマエストロ・ゼッダ稽古でしたが、その模様はまた今度。