初めましてマエストロ

昨日、「高野聖」の初・マエストロ音楽稽古(マエストロ=本番で振る正指揮者が来ての音楽合わせ)をしてきました。

オペラでも演奏会でも、初めてマエストロと対面する日は、「どんな音楽になるのかな」とワクワクします。特に、今回のマエストロ、大勝秀也さんとは初共演。しかも新作オペラ。

例えば先日の「ラ・ボエーム」のように、数えきれないほど舞台にかけられてきた作品であれば、研究し尽くされた多くの「前例」というか「お手本」があって、それを踏まえた上でそれぞれが準備をして、稽古に入ります。

初めからみんなの頭の中にある程度オーケストラが鳴っているので、「なるほどこの部分の音楽はこういう風に作るのねー」という感じでマエストロのやりたいことを確認しながら、比較的スムーズに稽古が進みます。

しかし、新作の場合は、何しろまだ一度も音となって演奏されていないわけなので、そうはいきません。今回の「高野聖」は、歌のパートとピアノ伴奏譜(練習のために作られる、オケのダイジェスト版のようなもの)は完成していますが、オーケストラスコアはまだ池辺晋一郎先生の頭の中。

ピアノ譜だと、どんな和音が鳴るのかは分かっても、どの楽器で鳴るのかは分からないので、イメージは不完全になります。でもその楽譜と言葉だけをたよりに、昨日のところはまだ雲をつかむような感じで、音楽(=ドラマ)を組み立てていく作業に取りかかった、というところでしょうか。

初共演のマエストロ・大勝は、新作ということもあるのでしょうが、イメージを棒だけでなく言葉で説明してくださるタイプ。歌手の考えていることも積極的に聞いてくださいます。そして歌手の音程に決して妥協しない(笑)。

マエストロときちんとコミュニケーションを取りつつ、霧が晴れて音楽とドラマが「見える」日を楽しみに、稽古を積んでいきたいです。