女の敵!?

レナータ・スコットがミミ、ルチャーノ・パヴァロッティがロドルフォを演じている、メトロポリタン歌劇場の「ラ・ボエーム」の映像を見て勉強中です。

ミミとロドルフォの出会いは夜。同居している三人がカフェに出かけてロドルフォが一人になったとき、同じ建物に住むミミが訪ねてきます。電気のない時代、ろうそくの明かりが消えてしまい、火をもらいに来たのです。

火をもらってロドルフォの部屋を後にすると、ミミは自分の部屋の鍵を落としてしまったことに気づきます。あわてて戻って来ようとしたら再び火が消えてしまい、今度はロドルフォの火も消えて、真っ暗闇の中二人で鍵を探す、手と手が触れ合う、そしてロドルフォの有名なアリア「冷たき手を」になります。

こうして二人はあっという間に恋に落ちるわけですが、ロドルフォの側は、自分でろうそくを吹き消す演出がほとんどだし、鍵も本当はすぐ見つけるんだけど、ミミを少しでも引きとめるために見つからないふりをしたり、積極的で健全です。

一方ミミは、と言うと。二度目に火が消えるところは普通お客様からは見えないので、風で消えてしまったかもしれないし、自分で吹き消した、かもしれない。鍵も、本当に無意識に落としてしまったのかもしれないし、わざと落とした、かもしれない。そもそもロドルフォが一人になった瞬間に訪ねてきたのだって、偶然かもしれないし、狙ってた!?、のかもしれない。

プッチーニは(男の人はみんな?)ミミのように儚げで、可愛くて、健気な女の子がだーい好きなので、まさかミミがそこまでの作為を持ってロドルフォと出会うことは露ほども想定していないはず、ではあります。

でも。女の私の目で見ると、ミミさん、なかなかのしたたか娘です。これを天然でやっちゃってるとしたら、それこそスゴ腕の、女の敵(笑)。図らずもそう描けてしまっているプッチーニがスゴイんですけどね。

スコットは、私が見るに女性ならではの解釈でミミを演じています。特に自己紹介のアリア「私の名はミミ」の中の、「私はひとりで暮らしていまし、一人っきりで」と言うところの媚び方なんて、天下一品です。誘って光線全開の、すごい表情。

今回の演出家は、岩田達宗さん(男性)なので、きっとミミに美しい幻想を抱いていらっしゃることでしょう。あざとく見せず、男の人には「なんて純で可愛いんだ!」と思わせて、女の人には「あー、やっとるやっとる」と分かるような、とびきりのカマトト娘(…死語?)を演じたいものです。

 
  • コメント(全1件)
  • ぱむ♀体調少し回復♪コメ減m(__)m 
    7/15 21:38

    楽しい解釈ですね(^O^) 私も同感です(^O^)/
    私と娘(大学生)は、どちらかというとムゼッタが可愛く思えて好きです。「ムゼッタのワルツ」(間違ってたでしょうか?)は、プッチーニの中でもかなり上ランクで大好きな曲です♪
  • GREEにログイン(新規登録)するとコメントを書くことができます。
    ログイン(新規登録)