トゥーランドット

  • 川越塔子 公式ブログ/トゥーランドット 画像1
上野の東京文化会館で、東京二期会のオペラ公演、プッチーニ作曲の「トゥーランドット」を見てきました。

私はこの公演をずっと前から楽しみにしていました。というのは、主役のトゥーランドット姫と王子カラフを演じることになっていたのが二人とも、イタリアでマエストロ・パスティネのもとで一緒に勉強した友人だったからです。

トゥーランドット、というと、バンクーバーオリンピックで荒川静香選手が金メダルを取ったときに使った「誰も寝てはならぬ」が有名ですね。あのアリアを歌うのは、テノール歌手が演じる王子カラフ。すごく楽しみにしていたのですが、私の友人は体調不良で出演できなくなってしまい、代わりに韓国人のテノールが急遽やって来て歌っていました。

結果的に言うと、この方がとんでもなく素晴らしかったです。カラフのような大役を急に頼まれて歌えるのだから、すごい歌手に違いないとは思いましたが、聞けばミラノのスカラ座やヴェローナのアレーナでもカラフを演じている方なのだそうで、なんだか関係ないのに同じ東洋人として誇らしい思いでした。

友人のカラフデビューが見られなかったのは本当に残念だったけど、次の機会を楽しみにしたいです。

一方トゥーランドット姫の丹藤亜希子さんは、世界的にも歌えるソプラノを探すのが至難と言われるこの難役を、立派に演じていましたよ。衣装も、美空ひばりか小林幸子か?というぐらい豪華で、姫だからいつも高いところにいて、カッコよかった。

このオペラ、とても久しぶりに見ましたが、プッチーニの遺作で、ご本人が作曲したのは3幕目の途中の、カラフを愛する奴隷リューが死ぬシーンまで。その後は弟子のアルファーノさんが完成させたものです。おそらくそのせいで、肝心のオペラの大詰め、トゥーランドットとカラフが結ばれるシーンが、音楽的に今ひとつ完全燃焼できない感じ。プッチーニさんが最後まで書いていたらどんなものになったかなぁ。すごく聞いてみたいです。