コレペティさまさま

今日は、9月に京都で公演予定の、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」の初めてのコレペティ稽古に行ってきました。

コレペティって?日本ではコレペティトール、とか言います。フランス語のレペティトール(繰り返す人、というような感じ)から来ていると思われます。歌手に音楽の稽古をつけてくれるピアニストのことです。本番でプロンプターを務める場合もあるし、この仕事を経て指揮者になる人もいます。

今日のコレペティは、藤原歌劇団の公演でも何度かお世話になっている、浅野さん。「ラ・ボエーム」のミミは初めて演じる役なので、私も今日のためにずいぶん楽譜とにらめっこで勉強したつもりでしたが、歌手の譜読みというのは、どうしても平面的というか、自分中心で片手落ち。オーケストラがどうなっているのか、ドラマとの関係、作品全体を見渡した時の細部の音楽の作り方、本当に目からうろこがポロポロの、素晴らしい稽古でした。

出演するオペラのスタッフとして、作品ごとに稽古をつけてもらうコレペティとは別に、私は学生の頃から個人的にコレペティの先生のところへレッスンにも通っています。

たとえば、19世紀前半のオペラでは特に、「カデンツ」とか「バリエーション」という、一番の聞かせどころで歌手の好きなように(ある程度ね)歌っていいよ、という部分があります。そういう部分について「カラスはこう歌って、カバリエはこう歌って、サザランドはこう歌ったよ。塔子はどうする?」という調子でレッスンして下さるわけです。もう何というか、生き字引。

我々歌手は声そのものを作るのにいつも四苦八苦で、とてもじゃないけどコレペティの方々の知識の量にはかないません。というわけで、歌手が舞台に立ってオーケストラと一緒に音楽をできるようになるまでには、コレペティの力が欠かせません。心から尊敬しています。いつもありがとう!