字幕って…

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外国の映画を見るとき、皆さんは字幕派ですか?吹き替え派ですか?

オペラの場合、残念ながら吹き替えってわけにいかないので(笑)、ある程度以上の大きな公演では字幕が出ます。意外とご存知ない方も多いのではないでしょうか。やはり字幕があるとドラマがよく分かるので、初めてオペラを見る方には字幕つきの公演がおすすめです。

7/11に私が出演するドニゼッティ・ガラコンサートも、コンサートだけど字幕が出るんですよ!しかも、歌手がそれぞれの歌う曲の字幕を自分で制作する、という趣向です。字幕を作るのは私も初めてで、字数の制限もあるし、難しい!つくづく、戸田奈津子さんは偉大だなぁ。

たとえば、私が歌う「愛の妙薬」アディーナのアリアの出だし、大好きなネモリーノが自分のために軍隊に入ることを決めてしまい、そんなことはさせられない、とその契約書を買い戻して彼のところへ走り、愛を告げる前にその契約書をネモリーノに渡す、その台詞。

もう1曲の「ドン・パスクワーレ」の二重唱で、訳あって鬼嫁を演じている私(ノリーナ)は、結婚初夜に外出しようとするのですが、ご主人であるドン・パスクワーレさんは当然それを許さない。ゴタゴタ文句を言うので、とうとう夫に平手打ちを食らわせる、その台詞。

イタリア語では、まったく同じことを言うんです("Prendi")。直訳すれば、取りなさい、とか持ちなさい、とかいう感じですが、恋文(に近いもの)と平手打ちとでは、同じ字幕でいいわけはない…ような気がしますよね。

悩ましい、けどなかなか楽しくもある作業です。