正しいやり方なんてわからない。

こんばんは。門脇恵太です。

この世界でやって行くのは難しい事。実力があっても運が絡む事もあるだろうし。

まわりに、勝たなければいけない。それは間違いない。

専門学校時代の話なんですけど。

どう頑張ってもなかなか会話が成立しない人がいた。返ってくるのは的外れな返答か、だんまりばかり。

「俺の目を見て話せ」と言っても見てくれなかった。見れなかったのかも。

被害妄想が激しくて突然泣き出したりした。幸い授業中はそういう事はなかった。

こういう言い方をしていいのか分からないけど、何か精神的な所にハンデがある人だったのかも知れない。

すぐにその人の事はみんな腫れ物扱い。自分も初めはとても無理だった。

相手にするだけでなんか虚しいし、笑われる。

でもそのままにしておくのは不愉快だった。プライドも傷ついたし。

「自分は○○さんみたいな役者になりたいです! 色々な感情表現を美しく出来て……」

そんなこと言ってる人達が、一人の人間を見捨てるなんてしょうもない。寝ぼけているのか。

それからその人とは何度か力業で喋ってみた。少し理解した。芝居でチームも組んでみた。(あんまりみんな組もうとしなかったからだけど)

少しずつみんなもあの人を仲間に数えてくれてる気がした。

でも状況は劇的に変わらないまま、卒業が近付いた。

ある日、他の仲間とファミレスで食事に行った時にある一人の人に

「どうして参ってる奴を誰も助けようとしないの?」と聞いた。色々問答があった後

「みんなで手を繋いで、はいゴール! なんて事は出来ない」と言われた。

その人はある程度僕のやり方を理解してくれている人だった。

その人もあの子を何とかしたいと思っていて、アプローチの方法は違えど何かをしてくれていたらしい。

「君も私もあの子を救う事は出来なかったんだから、人の事悪くは言えないよ」って

そんな理由つけて、あなたも面倒になっただけなんでしょ……ふざけるな。

でも俺は、何も出来ていなかったんだ。結局あの人を諦めていた。今になって痛感した。言われたんだから間違いない。

救うにはもう役者なんて辞めなければ行けない程、身を投げ出さなければいけなかった。少なくとも、俺の力では。

一緒にやる仲間を切り捨ててやる事に魅力なんて感じない。

去る者は仕方ない。

でも、やりたいという意志があるなら一緒にやっていたい。そう思います。