クヤミのベンイ



『よし、行くか』


そのまま鍵をしめ


駅に向かえば乗れた電車


特に急ぐでもなく


いつもの速度で向かいさえすれば




(・・・ん?この感じ・・・)


シリンダー錠を右に回す直前に


我が腹部に訪れし便意


(んー・・・どうする?)《駅に向かえ!》


(駅でするか・・・)《そうだ!駅に行くんだ!》


(でも駅のトイレ暑そうだな・・・)《そりゃ暑いさ!でも今は・・・》


(だったら今家でしてくか・・・) 《おい!待て修司!》


(まだ時間あるしな・・・)《ダメだ!考え直せ修司!》


(んー・・・)《修司よく聞け!そいつはなかなかの強敵!だから・・・》


(家でしてこ)《んあぁぁぁぁぁぁーっ!!》



この結果


私は強敵との戦いに思いの外時間を取られ


駅までのダッシュを余儀なくされる


結局駅のトイレでかいてたであろう倍の汗を流して


乗らなければならない電車の時間までギリだ


そいつに乗れなければ15分はロスする


完全に遅刻だ


あと2分


走る


運悪く信号につかまる


あと1分


急いで履いた右のスニーカーのベロが変な感じになってる


気になる


走る


気になる!


走る!


駅に到着!!


プシュー・・・


汗ばむ若作り40男の眼の前で閉まった無情のドア



War is over



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《遅れます、すいません》



ウヒヒヒ