道化の帰路




まだまだ夏の暑さを引きずる東京


巷では今日は3連休の真ん中らしい


バカみたいに晴れ渡った空



何にしても俺には関係ない話だ


知った事じゃねぇ


いつもの事だ


目の前を歩く色とりどりの人達を見ながら


俺は苦虫というガムを噛む



無駄に明るい駅に着きいつ見ても残高の少ないカードをかざし


エスカレーターに一瞥くれて一段飛ばしで一段余る階段を登り


大量の人生を乗せた電車に乗り込みドアにもたれる


かすかに息切れをしている自分を小バカにしながら


窓の外を流れるまだ明かりの付いてない家を眺める



電車は停まるごとに人生を吐き出し、そして吸い込む


目的地とは名ばかりの駅という人工物



誇らしげに母親に抱かれ肩越しにこちらを見つめてくる赤ん坊


絞り出したなけなしの笑顔をシカトされ鼻で笑う





どうか幸せになりますように



どうか幸せでありますように



俺は家路を急ぐ



母親に見られたら怒られそうな猫背で


親父に似てきたという後ろ姿で



誰に教わった訳でもない歩き方で



チラつく街灯に目をやり飛び交う蛾に嫉妬する



神様とやらがいるんなら一度しか言わねぇからよく聞け





なにしてくれてんだバカヤロウ




ウヒヒヒ