被災地を思う二つのプロジェクト

  • 石田美菜子 公式ブログ/被災地を思う二つのプロジェクト 画像1
昨日アップの予定が出来ずに、今日なんとしても!と
急ぎ書き込みます。

週末の3人の写真家の作品のうちの2人目、
野田雅也写真展『Rebuild大槌造船記』。
先輩の斎藤亮一さんの写真展を訪ねて偶然知った写真展
とこの前のブログで記しました。
今日15:00までですので、大急ぎのアップです

野田さんとは夏に息子と参加した「首都圏反原発連合」の
国会前デモで偶然知り合いました。
息子が自作のプラカードで抗議行動に参加している様子を
写真に撮って後に報道して下さいました。
息子の声はその時その場だけでなく、
多くの人の目に触れることとなりました。

職業柄、ジャンルは違えど報道カメラマンとして活躍する
友人知人はまわりに多いのですが、
どちらかと云えば報道の人は押しが強く、
個性も強い、という印象を強く持っていました。

でも野田さんの取材スタイルはまったく違いました。
すっと相手の懐にやってきて、気がついたら自然と溶け込むような
決して自分の型にはめずに、相手の空気になじむような
そんな取材スタイルでした。
翌日撮ってもらった息子の写真をweb報道で見て、
その芯の強い凛とした写真に驚いたのです。
前のブログにも書きました『作品は作家の鏡』だと
思っているワタシですが、
野田雅也さんの視点にプラスしてお人柄が
そこには明確に現れていました。

口で、態度で大騒ぎするのではなく、
形に出来るその卓越したセンスと技術に、
とても共感したのでした。

その野田さんを、今回先輩の写真展を見に行きとなりのブースに
見つけたのです。

『Rebuild大槌造船記』は津波で壊滅した岩手県大槌町の造船所を
取材したものです。
けれどここには、涙を流したり難しい顔をしている人は
写っていません。
みな淡々と船の解体を始めとする目の前にあるおびただしい作業を
身体をフルに使ってこなしているようです。
休憩のひとときには笑顔がこぼれ、被写体の息づかいやにおいが
伝わってきそうです。
全くの日常の飾らない様子が、そこには写されていました。

報道機関によっては被災者の涙を写したくて、
わざとつらい話に水を向ける事もあるというお話を聞きました。
でも被災者の方達だって涙に暮れてばかりいる暇なんかない。
目の前の片付けなければいけない事が山ほどあるんだから…

つらい現実は、こういうことなんだ、と思い知らされる思いでした。

写真は特殊な加工を施し、色彩を押さえた色調に仕上げられていました。
その空気感が、野田さんの感じた被災地大槌町だったんだと思います。

一番最後に背中を丸めて海に手を合わせる方の写真が
この展覧会の伝えたかったことをしっかりとまとめています。

「何となくムード」の写真がもてはやされる中、
「これぞ写真」という展覧会を見せて頂いたと思います。
これからの野田さんの報道に注目したいと思っています。

フォト・プレミオ2012
野田雅也写真展
『Rebuild大槌造船記』
新宿・コニカミノルタプラザにて
本日15:00までです!

さて、週末に参加したイベントに出品していたグループから
福島バッジプロジェクトなるモノを知りました。

「『原発イヤだ』といえばまわりから浮き上がる不思議な現象が
起きている」とプロジェクトを呼びかけるチラシにあります。
バッジをつけてせめてもの意思表示をするところから始めよう、
という活動です。

バッジのデザインにある菜の花は、放射能物質を土から吸収し
なぜかその菜の花から作られた油からは放射能は
検出されないのだそうです。
チェルノブイリではたくさん植えられ、
とれた油はディーゼルエンジンの燃料にしているのだそうです。

不思議な自然の力に託した、このバッジの願いが届けばいいなあ…と
祈るばかりです。

福島バッジプロジェクトの情報はこちらから
http://fukushimabadge.blog.fc2.com/

 
  • コメント(全1件)
  • 西條 
    10/31 18:27

    凄く良い話で
    そうですね、被災地の報道映像、写真は今なお悲しみに伏した画が多く観るこちら側も心が痛みます
    復旧復興がスムーズにいかない中立ち上がっている人も逆に多く居るだのだと。
    そんな画を観ると何だかこちらも勇気付けられますね

  • GREEにログイン(新規登録)するとコメントを書くことができます。
    ログイン(新規登録)