企業団体献金の全面禁止と文通費の公開を! ・・・野党はスキャンダル追及一辺倒ではダメだ

 甘利大臣が辞任した。当然であろう。「辞めただけではすまない」「引き続き説明責任を果たすべきだ」も、その通りだろう。しかし、野党は、ここで鬼の首をとったようにスキャンダル追及だけにうつつを抜かしてはいけない。

 国民は、国会でもっと自分たちの生活に直結する政策課題にしっかり取り組んでほしいと願っている。特にその主戦場である予算委員会では、そうした前向きな与野党論戦を望んでいる。そうした認識をしっかり持った上で、しかし、甘利大臣の「口利き疑惑」については、その真相解明も含め、やるべきことはやらなければならない。そういうスタンスで臨むべきだ。

 その意味で、この「政治とカネ」の問題についても、与野党問わず、やらなければならないことがある。それが、長年、懸案となってきた「企業団体献金の全面禁止」と「文書通信交通滞在費の使途公開」だ。これは先の民主・維新の政策合意でも明記されている課題だ。

 まず、「企業団体献金の全面禁止」ついて言えば、高額なパーティー券を企業・団体等に売りつけ、多額な政治資金を集めるパーティーも禁止すべきだ。

 ちなみに、私は02年の初当選以来、企業団体献金は一円も受け取らない、業界や労組等の団体からの推薦、支援は一切受けないという政治姿勢を堅持してきた。これが政治家、いや人間の本性に係る本質的な問題だからだ。「しがらみのない政治家にしか本当の改革はできない」。お世話になった人にはどうしても恩返しをしなければならないのが「人間の性」だろう。

 ただ、この問題は既にとうに解決されていたはずだった。なぜなら、93年に税金たる「政党助成金」(約300億円)が導入された時に、企業団体献金の禁止を国民に約束していたからだ。それまでの数々の「政治とカネ」スキャンダルの反省の下に、政治と特定の企業、利権圧力団体との癒着を根絶するために、企業団体献金を禁止する見返りに政党助成金は導入された。

 しかし、その後、厚顔無恥な政治家どもは、特に自民党は、その約束を平気で破り、「日本では個人献金の文化がない」「企業がその自由意思で献金するのは、民主主義社会では適切な行動だ」等々と御託を並べ、「税金と献金の二重取り」を平気でやってきた。どころか、最近では、経団連に働きかけ、そのあっせんによる自民党への企業献金を復活させた。それほど企業献金がほしいなら、その分、自民党は政党助成金を返上すべきであろう。

 また、「資金集めパーティー」も禁止すべきだ。高額(2万円)のチケットを企業や団体に売りつけ、パーティーに行ってみるとろくに食べ物も飲み物もない。その差益はがっぽり政治家の懐に入る。そうした政治資金集めパーティーは「かたちを変えた企業団体献金」「企業団体献金禁止の抜け道」とされてきた。政治家と特定の企業団体との癒着、利益供与という弊害があるという意味では企業団体献金と同罪だ。

 維新の党は既に、党の規約で、この企業団体献金の禁止を実行に移している。それを全党に広げるため、早急にこの「企業団体献金(資金集めパーティーを含む)の全面禁止法案を国会に提出したいと思う。そして、今度こそ実現するために、メディアや国民の皆さんのご支援も心からお願いしたい。

 さらに、そのメディアでは、あの「号泣県議」の裁判が大きく取り上げられている。しかし、そんな終わった話より、国民にとっては、国会議員の文書通信交通滞在費(税金・月100万円/年1200万円)の使途がまったく公開されず、国会議員のポケットに入っている事実の方がはるかに深刻なはずだ。

 これも、維新の党だけが、毎月、その使途について党のHP上で公開している。代表当時の私は、自民党、公明党、民主党はじめ各党に公開を働きかけたが、まったく相手にされなかった。

 それには、メディア(ひいては国民)の責任もある。先行公開しても評価されない、何もしなくても批判もされない。政治家という人種は、散々批判されてやっと重い腰をあげる生き物なのだ。

 号泣県議の不正摘発は、領収書付きで「公開」されていたからこそ明らかになった。そう、地方議会においては「政務活動費(税金/月々数十万円)」の公開はとっくに行われているのだ。地方議員にできて国会議員にできないことはない。この問題こそ、多くの地上波の時間を使って、微に入り細に入り裁判の状況を報道するより、メディアは国民に伝えるべきではないか。

 この「文書通信交通滞在費の使途公開」法案についても、早急に国会に提出したい