宝塚受験生だった

食べ盛りの高校生が痩せるのは意外に簡単だった。


食べなければすぐ痩せた。

初めはおやつを食べなくするだけで、1ヶ月で3キロくらい平気で落ちた。



でもまだだめだ…
あの子より太い。



食事の時のご飯を半分にした。

次の1ヶ月でまた3キロ痩せた。



でもまだだめ。
太ってる…



野菜ばかりにして、ご飯をほとんど食べなくなった。


そして夏休みまでの3ヶ月で、私は9キロダイエットに成功し、

先生に
『それ以上痩せなくていい』
と言われた。



でもまだだめ。



みんなより太い。



時すでに遅しで、私の目には鏡に写る周りの誰よりも自分が一番太って見えた。




でもそれ以上は痩せられず、キープするのに必死だった。



食べずに痩せるということは、食べたら戻る。

ご飯は2日おきくらいしか食べなくなった。


でもレッスンレッスンの毎日、体が甘いものを欲しがった。

そこで私は、カロリー計算を始めて、1日500キロカロリーまでなら何を食べても良いというルールを作ったりした。


朝昼は一切食べ物を口にしないで、昼は誘惑に負けないように教室を出て図書室に行った。


全ては夜好きな甘いものを食べるため。

一日中
『夜は何を食べようか』
か、
『宝塚に入った自分』の妄想ばかりしていた(笑)



授業が終わると一目散に電車に乗って市街地へ行き、
そこのパン屋さんで100円で3個、一口大のドーナツにチョコレートがかかった物とホットミルクを頼むのが幸せな一時だった。

甘いもので満たされて、レッスンも全身全霊で頑張れた。




それからずっとご飯はほとんど食べずに、甘いものを少し食べる生活が続いた。