窪は切ない夢を見る19『独白告白毒を吐く』

「真由美に告白するのはやめといた方がいいよ痛風」



「ぞぬみちゃん…なんでそんな事言うの?」



「…それは知らない方がいいと思うよ」



「そう言われて諦める訳にはいかないよ…男ってもんは(ニヤリ)!」



「そんなもんに性別関係ないと思うけど、そこまで言うのならやれば? お、出てきたぞ」



「…えっ?」



…ロマンティック…いやドキドキが止まらない…



「呼んでやるよ、おーい真由美!」



あっ…



まだ心の準備が…



「のぞみ! …あら?泰明さん?」



「この痛風が言いたい事があるってよ」



「今からアフターに行かなきゃいけなくて時間が無いんですけど…どうしたんですか?」



ヨシッ



ここは一世一代の…



「ぼ、ぼ、ぼ、僕と…来週ラス・ベガスに、に、に…行きませんか…そして僕の子供を…生んでください…」



「…ごめんなさい。泰明さんの事は“人として”好きだけどプロポーズはお受けできません…ごめんなさい!」






「…………………そん…な………」







「あ〜行っちゃった。な?言った通りだろ?」



真由美ちゃんはタクシーに乗って夜の闇に消えていきました。



…アタシの夢と共に。



「アンタがフラれた理由知りたい?」



「うん…」



「よし、じゃあやけ酒に付き合ってやるよ。飲みながら教えてやるから」





アタシ達は近所の居酒屋に入りました。



「…人として好きってどういう意味なんだろ…」



「それはキャバ嬢が客の告白を断る時に使う常套句だから気にしなくていいよ。別に痛風の事を嫌いじゃないってだけの意味だから」



「じゃ、じゃあフラれた理由は?」



「そいつはこのワイン一本を瓶で心意気したら教えてやるよ」



「ワイン心意気!? …そんなの耐えられるかなあ」



「アンタなら大丈夫」



「わかった…窪…イキマース…ングッングッ」





「あの娘さあ…」





「ングッングッングッ…」





「実はさあ…」





「ングッングッ…」



「ガチで男なんだよね。工事してあるけど」





「…プフォォッ!」



「ギャハハッ! 男に子供なんか産める訳ねーだろ! バカじゃねーの!」





アタシは





ブラックホールにすいこまれていく…






ような気がしました。