窪は切ない夢を見る05『何かの始まり?』

「あ! ああいやいや間違いです、失礼しました中山さん」



「そりゃ僕はチャラいですが…誰も騙してないんじゃないですか…」



「いやいや、好みだからって気を許すとガブッといかれますからね」



「そんな事ないですよ、真由美ちゃんはちょっと上から目線なところはありますがいい娘ですから。真由美ちゃん、窪さんの心の扉、頑張って開いてね。じゃあまた後で




「ドンピシャタイプだからってそんな簡単に扉なんか開く訳が無いのに……しっかしチャラい人だなあ。アタシが名前間違えるのも無理ないな、ウン」



「確かにチャラいですね。でもあの人もいいところあるんですよ」




「あ、口から漏れてた? 一人暮らしだと一人言が知らない間に出ちゃって…」



「それよくありますよね…でも…」



「でも?」



「私が窪さんの好みだってわかって嬉しいです
下の名前で呼んでいいですか?」



「…………………………!!」















−−−−−更に10分後。




「アッハハハ! いやあ、あんな高級な店だとカレー味のウンコが出てきてもウンコ味のカレーだと思って食べちゃいそうだよ、痛風なのに!」




「まあ泰明さん面白い。今度そのお店に連れて行ってくださいね」




ウケてる…彼女は笑いのツボが合うのかもしれません。



「いいですよ! よおし、じゃあ心意気でも見せようかな!」



「心意気?」



「そう、特技なの! この店で一番大きなグラスにビール入れて持ってきてもらってくれる? 見たことも無いような巨大なヤツがいいな!」



「おお窪さん、心意気ですか!」



「うわっ! 宇佐美さん、いたんですか」



「いますよ…口説いてましたけど」



「お待たせしました、最上位ビールです!」




「うおっ!」



物凄い巨大な…新橋の店より更にデカい…?



「これ…金魚鉢に似てるね真由美ちゃん」



「多分…さっきまで玄関に飾ってあった…本当に金魚が入ってたやつだと思います」



「ええっ…まあいいか」




「えっ…いいんですかっ?」



「心意気には関係ないよ(ニヤリ)!」



「おおさすが窪さん! これは漫画にしないと!」



「窪泰明、イキマース!」



「泰明さん素敵、アムロみたい!」



「ングッングッングッングッングッングッングッングッ…」