ジ・コントローラー05『犯罪心理学』

「この男、飯塚文雄は既に死んでいる…」



「ええ。五年前に車の事故で。交差点での衝突で、事件性はありませんでした」



「他の2人は…」



「河津邦正は証拠不十分で今は普通に生活しています」



「もう1人・石川貴也は知的障害…女性をストーカー気味につきまとったのが候補に入った原因か…」



「た、匠、犯人はこの2人のうちどっちかなのか?」



「さすがにこの資料だけではわからないですね…明日朝から彼らの居場所を回りましょう」



「ああ!」




深夜0時過ぎ、僕達は神山婦警にすすめられたビジネスホテルにチェックインした。



私事で警察署の宿泊施設(笑)を借りる訳にはいかないと日影舘さんが計らったからだ



僕も簡易ベッドがあるとはいえ、さすがに檻の中に泊まる気はしなかったから安心したよ。





部屋に入った僕はまずシャワーを浴びた。



「フーッ…長い1日だな」



“コンコン”



「匠、いいかな?」



「どうぞ」



「すまん、どうにも落ち着かんのだ」



「まあ…そうでしょうね。しかし寝ておかないと明日の捜査に響きますよ」



「それより、ちょっとでも思うところがあるなら聞かせてくれんか」



「…じゃあ少しありふれた分類を」



「ああ」



「犯罪心理学だと今回の犯行は秩序型に分類されます」



「どういう意味だ?」




「秩序型に分類される犯人は犯罪に対しプランニングがあります」




「どういう事だ?」




「先に無秩序型を説明するのがわかりやすいでしょう。いいですか、衝動的に快楽殺人を犯すのが無秩序型の犯人です。簡単に言えばこの犯罪者は社会のはみ出しものに多く、証拠を隠そうとはあまりしない。通り魔なんかは典型的なこのタイプの犯罪ですね」




「な、なるほど」



「そして用心深くまるで日常の仕事や家事をこなすのと同じように考えロジカルに犯罪を犯すのが秩序型」




「今回はなんで秩序型だってわかるんだ?」



「ゲームだから。衝動的な欲求によるものなら、遠金さんの死体はもっと刺された傷が何カ所もついているでしょう」



「そうか! つまり知能犯って事だな? だとすると時間が迫っている分厄介だな…



「…問題ないですよ」



「何故?」





「フフ…知恵比べで僕に勝てる人間はいないですから(ニヤリ)」