窪は儚き夢を見る07『それが男の心意気』

「おお“心意気”ですか!」



『心意気』




それは、有り得ない量のビールを一気に飲むことで…一時期友人達の間で流行った飲み方でした。



『心の一気』



が縮まり



『心意気』



になったと言われてまして、気持ちがこもった一気飲みの方法です。



「心意気が見たいなあ」



と言われてしまったら見せなくてはいけないというデンジャラスなルールもあって。



とある先輩から



「窪の心意気は元気出るなあ」



と評価をいただいたばかりに、アタシはやりすぎて(要求されすぎて)毎回記憶どころかいろいろ失い、飲みの席では



“デンジャラスK”



と呼ばれてました。




「久々ですねぇ、心意気」



「いくよヨネちゃん!」



はあっ!




「ングッングッングッ…ぷふぉあっ」



「うお、元気出てきたような“気が”します!」



「ホント! じゃ、じゃあもう一杯行こうかな」



「この特大ジョッキ生って書いてあるのいいんじゃないですか?」



「おお、それだ。すいません、この特大ジョッキ生ください!」



「でも食欲はないなあ…窪さん、良かったらこれ食べてください」



「あのでもこれ…魚卵と内臓だよ…」



「だってしょうがないじゃないですか、僕食べられないんだもの」




「そ…うだね…じゃあ…食べようか…な」



「ハイ特大ジョッキ生お待ち!」



ドスン!




「こ…これは…」



「窪さん…本当にこんな量の多いビール見たことないです…よ」



それは、グラスと呼ぶには大きく分厚く重く、それは大雑把すぎた。
(某漫画引用(>_<))

空にそびえる…まさに

「傘立て」


だった。




傘立てくらい大きい…ビールジョッキ。



「これ…ハンパないすね窪さん…」



「うん…でも心意気見せた方が元気でるよ…ね?」



「もちろんっす!」




「…そ…だよ…ね」



はあ…仕方ない。



「窪、行きまーす!」



「おお、アムロが見える!」



「ングッングッングッングッングッングッングッングッ…」



「窪さん…大丈夫すか…?」



「ングッングッングッ…ングフォッッ!!」













その時アタシは













空を飛んだ。













ような気がしました。