窪は儚き夢を見る05『新・やらずぼったくり』

「入っちゃった…」





それにしても風俗なんて久しぶりだなあ。





前回はいつだったかなあ。



確かその時はミヤマ(美山)ちゃんていうクワガタに似てる娘がでてきたんですよねぇ。



あんときは焦ったなあ…。



今回は特別な…



「いらっしゃいまぜェ」



「え?」



「しずかでごぜェます」



「あの…特別な…娘…」



「あだしの事? いやんだァ」



…大きい身体…



「お客さんお名前はァ?」



「窪です」



「あだししずか。先月からなの!“しずちゃん♪”て呼んでェ。おさげが源しずかちゃんに似てるでしょゥ?」




「はは…しず…ちゃん。ピッタリ…」




南海キャンディーズの方に似てますが…。




「あ…の…大きいですね…」



「おっぱい? ありがど」



いや全部が…




「じゃあお客さん、脱いでェ」



「いやいやいや、ちょっとお腹いたくなってきちゃったから今日は無理…」



「あら? さっきのお客さんもそんな事言ってたのよォ?」



「でしょうね…あの、お話しましょう! ね? 時間いっぱいお話!」



「お話ィ? 何おゥ? しずかかせがないとヤバいんだってェ」



「うんと…じゃあね、なんで風俗始めたんですか?」



「ああ、借金さしだから、働きさきだァ」



「な、なんで借金しちゃったの?」



「二年前に父ちゃん死んで、今度は先月婆ちゃん乳ガンで入院しちまってがらァ、いい治療受けさしてやりたいってェ」




「…いい人だなあ」




アタシは亡くなるまで本当にお婆ちゃん子だったんで涙が出ますよ…。



「あど二十万円足らないがら頑張って稼がねば」



「え? 二十万…」




聞かなきゃ良かった(泣)。



「二十万あったらいいの?」



「ん!」


はあ…義を見てせざるは勇無きなり…か。



「あの…ここにね、二十万あるんですよ。このお金でね、お婆ちゃんに治療受けさせてあげてください」



「なんでェ? もらえないよォ」



「いやいや、君みたいな(明らかに巨体な)人は風俗で働いてちゃいけないですよ(お客さんのためにも)。一刻も早くお婆ちゃんの元に帰りなさい」




「じゃあ二十万分今抜いてあげるがらァ」



「いやいやいや! いいんですよむしろ! ね? お願いだから早くお婆ちゃんを!