ジ・コントローラー〜司る者最終回『終わりと始まり』

「なるほど…さすがコントローラー…だったかな?」


「真矢峰…」


「今回は我々の負けだ。バカ教祖も捕まったしな…しかし私は違う。次はカイム以上の組織を作って見せるよ」


「フフ…僕の前に立ちふさがるなら結果は常に変わらない」


「…覚えておこう匠君」


そう言って真矢峰は去っていった。


「真矢峰さん、どうするんでしょうか」


「おそらく彼がカイムを作ったんだろうね。また新たな組織が生まれるのか…」



―――――そして翌日。

アジャルダンの近所の喫茶店で、助手にレポートを書かせるべく事件の詳細を報告した。


「という訳だよ田邊君」


「どうもわかんないな…」


「何が?」


「カイムの信者だらけの場所で先生がディベートで勝ったからって、そんなに簡単に匠コールまでおきますかね?」


「ああ…それはね、今回は新聞広告も打ったカイム初の一般参加セミナーだっただろ?」


「はい」


「だからアジャルダンのお客さんにお願いしてね…」


「はあっ?」


「会場の半分以上彼女達で埋まったんだ。『僕が宗教をやっつけるショーだよ』って言ってさ」


「じゃあホールの半数はお金を払った先生のファンだったって事ですか?」


「うん。行く前に

“仕掛け”

を考えたって言っただろう?」


「はあ…そりゃコール起こるわ! ズルじゃないですか!」


「宗教の信者になるような人達は多数の意見に影響されやすいからね。教祖を追い落とし僕を崇高な存在に高める手伝いをしてもらったのさ」


「それじゃ恵さんが素直に自殺を諦めたのは…」


「ああ…彼女は2日間一緒にいてしかも雁波をやりこめた事で、僕をカイムの代わりの拠り所にしたんだよ。だから僕の一言一言は数日前の雁波の言葉と同等の意味を持った訳」


「先生を絶対の存在に思ってるって事ですか?」


「そうだよ。だから素直に言うことを聞いたんだ」


「はあ…」


「ちょっと乱暴だったかな」


「いつもです! そんなやり方だったら恵さんもアジャルダンのお客になっちゃうじゃないですか!」


「ん?」


と、トレンチコートの、男が僕の前にやってきた。


「遠金真奈美を知っているな?」


「元カイムの? 知ってるっちゃ知ってますよ」


「彼女は死んだ。重要参考人としてきてもらおうか」


「…えっ!?」


To Be CONTINUED