ジ・コントローラー〜司る者『強攻策』

「いただきます…」


恵さんはお茶を飲み干し、ジッと僕を見た。


「特別カリキュラム、どうでした?」


「うーん…彼女個人の話ばかりであまり特別カリキュラムって感じはしなかったなあ


まあ、僕がコントロールしたんだから当然だよね。


「え? そんな事あるんですか?」


「彼女が言うには僕には別のエネルギーがあるからソーマエネルギーはいらないとか…(勿論嘘ね)」


「やっぱり!」


「ん? やっぱり?」


「匠さん、最初からなんだか違った感じがしてましたから。確かにソーマエネルギーは必要ないのかもしれないですね」


おっ!


目が覚めたか?


「でも私なんか凡人だからソーマエネルギーが無いと幸せになれないんですもんね」


あらら…


「今晩の教祖の雁波様とのシンクロイニシエーションでソーマエネルギーが身体に満ちる筈なんです。そうしたら…」


彼女は下を向いた。


人間、嬉しくて下を向く事はほぼ無い。


照れてる時は下を向くけど、その場合は照れが強いというだけの話でね。


という事は彼女は教祖とのセックスを深層心理で拒否しているって訳。


カイムに全面的降伏をしていない証だし、僕としても、その修行はぜひとも避けさせたい。


何故なら、まず女性は身体を重ねる事で相手に感情移入するタイプが多いからだ。


もしも一晩供にして雁波に惚れたりされたら厄介極まりないし、さらに言えば脱会させた時の恵さんの心の傷が強くなるから。


ここは少々乱暴な手段を使って彼女を救う必要があった。


「今の気分はどう?」


「なんか…お茶を飲んだら…ポーッとしてきました…」


「あ、やっぱりね」


どうやら僕の狙い通り、あのお茶には向精神薬が混ぜられていたようだ。


「これカイム茶ですね? これを飲むといつもこんな感じになって…ソーマエネルギーがたまった気がするんです…」


「フーン…ところで恵さん…」


僕は彼女のお腹に手を当てさすり始めた。


「ちょっと思ったんだけどさ、お腹いたいでしょ」


「え? いえ別に…」


尚も手を休めない。


「そんな事ない筈だよ。お腹、痛そうだもの」


「…そう…ですかね…」


「うん…もしかしてさ、君、生理じゃないの?」


「そう…言われれば…そうかも…」


「ねぇ! やっぱりそうだよねぇ!」


「…そう…ですね…なんか…痛いかも…」