和田勉さんとの思い出

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寒い日がつづいています。

阪神淡路大震災から16年が経ちました。
多くの犠牲者が出た、当時のことは鮮明に記憶に残ります。

被災された方々のために、何かお役に立てることはないか、と考えていた時「沈んだ心に音楽で元気づけて欲しい」との要望を受け、当時リリースしたばかりのCDをまとめてお送りし、現地のボランティア団体を通じて被災者の方々のもとへお届けいただいたことがありました。
「It’s a Small World天地総子 世界のファミリー・ソング」というアルバムです。とても喜んでいただいたと伺いました。
そのようなことがご縁でしょうか、
震災から5年後のミレニアム2000年、私の最初のコンサートは慰霊碑のある神戸の東遊園地『1.17KOBEに灯りを』のボランティア会場でした。
亡くなられた方々の慰霊と、そのボランティア作業をつづける方々を励ますために、前日の16日に私は歌わせていただきました。
ミゾレまじりのとても寒い日で、会場の皆さまは「涙雨ですね」と口々におっしゃっていたのが印象的でした。

街はきれいに整備され復興なったように見受けられますが、人々が心に負った傷は果たして癒えているのでしょうか。
自然災害とはいえ、一瞬にしてすべてを奪われた怖さはなかなか消えるものではないように思われます。
慰霊碑の皆さまと、被災その後に亡くなられた方々のご冥福を、お祈り申し上げます

このCDにはもう一つ強烈な思い出があります。
今朝、和田勉さんの訃報に接しました。
残念ながら、お仕事での接点はありませんでした。
偶然新幹線でご一緒したことが機となり、お近づきのしるしに例のCDを差し上げたのが功を奏したのか、その日東京駅のレストランでマネジャー共々にステーキをご馳走になったことがあります。
やはり、阪神淡路の震災と同じような頃だったかも知れません。

私どもは恐縮しながら、お食事を共にさせていただきましたが、先生はいたってご機嫌良くダジャレ連発。
言っては「ガハハ」とご自分でも大受けしているものですから、こちらも愛想よく対応に大わらわ・・・
笑い顔の中から演出家としての観察眼も鋭く、緊張しながらお肉をいただいたことも懐かしく思い出されます。
気さくに接して下さいましたが、私どもに対して一体どのような感想を持たれたのか・・・未だに解りません。
でも、あのように天衣無縫で素晴らしい大演出家と成り行きのまま、遠慮なくご馳走になった人間も珍しいのではないでしょうか。

「ガハハおじさま」との楽しくも緊張した貴重な思い出を大切にしながら、和田勉先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。