僕は死刑になりたくない〜アフリカ学校建設の旅2〜

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1月20日 僕は西アフリカの国ブルキナファソにいた。

バオバブの木が生い茂る、真っ赤なラテライトの大地には半年間も雨が降らない。
だから、数少ない泥沼には、何十匹もの野生のワニが住み着いていた。この国ではワニは神聖な生き物だ。

以前、貧しい男が空腹に堪えきれず、老衰で死にかけたワニを殺して食べた。
その男は翌日には、男が住む県を治める酋長の命令により捕らえられ、ムチ打ちの刑に処せられた。この野蛮さに驚愕する人も多いかもしれないが、それがブルキナファソの伝統的文化だ。

僕も、小学校を建てたコムシルガ県を治める酋長とお会いする機会があったが、とても紳士だった。彼はフランスへの留学経験もあり、フランス語を使いこなし、先進国の慣習をわきまえた知識人だった。
そして彼はまた、部族の酋長として、部族の慣習や伝統もわきまえなければならない立場にいるのだ。
僕が酋長とお会いしたときも、「ボンジュール・ムッシュ」と礼儀正しくフランス語で挨拶をしてくれて、美味しいウイスキーをご馳走してくれた。

ブルキナファソでは、それぞれの部族の支配エリアが各県を構成しており、政治家や大臣の多くも、各部族を納める酋長の後ろ盾を得て国政に送り込まれる仕組み。
だから、部族を納める酋長の力は、軍隊や警察も簡単に手出しができないほど強大だ

ブルキナファソ人が部族の掟を破った場合は、たとえ法律を犯していなくても、酋長によって拘束され、死刑にされる場合もあるのだ。
だから、僕が酋長から振る舞われたウイスキーを何杯も飲み続けたあの日、酋長の屋敷を離れるまで、僕はけして酔っ払うことはなかった・・・。

僕はこの安全な法治国家・日本国の司法書士として仕事ができることを心からうれしく思う(笑)